名前はなくても危険、IISの脆弱性が注目を集める:セキュリティクラスター まとめのまとめ 2015年4月版(1/3 ページ)
2015年4月もまたパスワードの話……と思いきや、想定外の角度からパスワードに関するキャンペーンが開催され、セキュリティクラスターならずとも騒然としました。
2015年4月のセキュリティクラスターは、エイプリルフールの4月1日から始まった、エイプリルフールのネタではない情報処理推進機構(IPA)のキャンペーンに驚かされることになります。そしてNHKの番組のテーマに情報セキュリティが取り上げられると、それに対して大量のツイートが飛び交うことになりました。
そしてIISを攻撃するとWindows Serverが止まったり任意のコードが実行されたりするかもしれない「MS15-034」という脆弱性が、セキュリティクラスターを大いに騒がせることになりました。他にもWindowsのSMBに関する攻撃や、WordPressのゼロデイ脆弱性、Googleマップの情報が書き換えられたことも話題となりました。
IPAの「パスワード−もっと強くキミを守りたい−」キャンペーンに大きな反響
毎年4月1日といえばエイプリルフールです。インターネットの各所に書かれた、この日1日限りの嘘はそれほど話題にはなりませんでしたが、IPAが2015年4月1日から始めたキャンペーンが大きな話題を呼び、盛り上がりを見せていました。
それは「パスワード−もっと強くキミを守りたい−」というキャンペーンで「安心してネットやスマホを楽しむための胸キュンラブストーリーが4月3日に始まる」という予告とともにWebサイトが公開されました。「パスワード」で「ラブストーリー」という今までになかった展開に、セキュリティクラスターがざわつきます。
それ自体がエイプリルフールのネタかと思いきや、2015年4月3日には本当にパスワードの管理を強引に「恋愛」になぞらえた、少女漫画のようなイラストによるストーリーが、原宿駅の線路沿いに繰り広げられます。お堅いIPAがこんなことをするのかと驚くセキュリティクラスターだけでなく、原宿駅で偶然見た一般の人による驚きのツイートもたくさんあり、とても大きな盛り上がりを見せました。
「お前にそんな単純なパスワードは似合わないよ」のような彼氏らしい人が彼女のパスワードを知っているようなポスターや、「お前がパスワード見直すまでずっと待ってるから」のような多少無理のあるシチュエーションがあり、ツッコミがたくさん入っていましたが、その強引さを含めて面白がっている人が多かったです。
そして2015年4月7日には、竹下通りにまでこのキャンペーンが展開されていきます。
この一連の流れに乗ってわざわざ原宿駅まで見に行った人も多かったようで、セキュリティクラスターのみならず、一般の人もたくさんツイートを投稿し、広い層の人を巻き込んでパスワードに関心を向けさせることに成功していたようでした。これでアカウントの乗っ取りが少しでも減れば、IPAの試みも成功したと言えるのではないでしょうか。
なお、原宿駅での掲示は2015年10月まで続くようなので、近くに行った人はぜひ見てみましょう。
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