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米レッドハット、モバイルアプリ開発/運用基盤の発表に見る、「オープンと統合の融合」というテーマRed Hat Summit 2015

米レッドハットは2015年6月23日(米国時間)に開幕したレッドハットの年次イベント「Red Hat Summit 2015」で、モバイルアプリ開発/運用基盤製品の「Red Hat Mobile Application Platform」を発表した。その背景には、オープンと統合というテーマがある。

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 最近のIT業界におけるトレンドの1つは、「オープンと統合の融合」だ。オープンソースあるいはオープンなAPIでエコシステムをつくり、そのうえで統合やパッケージングを進めることによって、使い勝手およびビジネスへの直結という点での価値を高める動きが目立つようになってきた。Amazon Web Services、OpenStack、IBM、Pivotalなどが好例として挙げられる。これらの動きの背景にあるのは、IT以外のあらゆる産業に属する企業にとって、IT/デジタル技術が生き残りのカギになろうとしているという認識だ。

 では、設立当初からオープンソース・ソフトウエアそのものを事業とし、広義での統合性を武器として、最近も好調な業績を維持しているレッドハットは、何を考えているか。2015年6月23日(米国時間)に開幕したレッドハットの年次イベント「Red Hat Summit 2015」で、同社はモバイルアプリ開発/運用基盤製品の「Red Hat Mobile Application Platform」や、データ連携製品「Red Hat JBoss Fuse」およびメッセージング製品「Red Hat JBoss A-MQ」のInternet of Things対応強化を発表した。これらの発表の背後にある考え方を、同社プレジデント兼CEOのジム・ホワイトハースト(Jim Whitehurst)氏は、基調講演で次のように語っている。


米レッドハット プレジデント兼CEOのジム・ホワイトハースト氏

 「当社の価値提案は、単にオープンソースからエンタープライズソフトウエアを作り出すよりも、深いところにある。

 私たちは数百のオープンソースプロジェクトに関与し、多くのプロジェクトでリーダー的存在となっており、とてつもないイノベーションが生まれているのを知っている。だが、エンタープライズソフトウエア企業である当社は、顧客における課題についても耳にしている。そこで私たちは、顧客のニーズに適合した形で、オープンソースにおける正しく、ベストな革新を、顧客に提供しようとしてきた。

 今後私たちは、こうした技術のバンドルやプラットフォーム化について語ることが増えてくるだろう。つまり、数々の技術コンポーネントを組み合わせ、安全・安心な形で、容易に活用できるようにしていくということだ」

 6月23日(米国時間)に米レッドハットが発表した Red Hat Mobile Application Platformは、同社がFeedHenryの買収によって獲得したモバイルアプリ開発ツールに、ミドルウエア製品群「Red Hat JBoss Middleware」、PaaS基盤の「Red Hat OpenShift」などの機能を統合したもの。モバイル/ウエアラブルのアプリを高速・容易に開発し、コードを即座にPaaS上で走らせ、スケールする運用ができ、さらに必要に応じてアプリの改修や機能拡張を加えてこれを投入するという一連のサイクルを、統合的に行えることを、同社はメリットとして訴えている。レッドハットのPaaSサービスである「OpenShift Online」では、開発者向けの機能として提供開始した。OpenShift Enterpriseと統合された本格運用向け製品の提供は、今後一年以内を予定しているという。

 一方レッドハットは、「FeedHenry」の名を冠したアップストリームのオープンソースプロジェクトを、今後一年以内に開始する。このプロジェクトでは、FeedHenryがオープンソース化されるが、それ以外のモバイル関連技術も対象になるという。

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