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スマートフォンやタブレットもIoTの一部――多様化するデバイスの強みをビジネスで積極的に活用できる業務システムの未来情報技術力と社員力で培われた製品で支える

スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、デバイスの単価は下がり続けている。一方で、シーンに応じて複数デバイスを駆使する新たな業務スタイルを、経営者も従業員も求めている。ではこうしたマルチデバイス/マルチプラットフォーム時代、エンジニアとして最新のビジネスニーズをどう捉え、どのようなシステムを作るべきなのか。ハンディターミナルやPDAの時代から、スマートデバイスを活用した業務アプリ開発をベンダーとして支え続けているオープンストリームに、ニーズに応える新たなソリューションとそれを支える社内体制を聞いた。

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新社長の下、さらなる高みを目指すオープンストリーム

 国内屈指の技術力を持つシステムインテグレーターとして、そして業務システム向けプラットフォーム製品「Biz/Browser」をはじめとした各種パッケージ製品の開発・提供元として、国内のエンタープライズIT市場で存在感を示し続けているオープンストリーム。

 2015年4月1日には吉原和彦氏が新社長に就任し、新たな経営トップの下でさらなるビジネス成長を目指している。


オープンストリーム 代表取締役社長 吉原和彦氏

 「2020年までに現在のビジネス規模を3倍にすることを目標として掲げている。その達成のために、先端技術を使ったシステムインテグレーション事業、そして、Biz/Browserを中心としたプロダクト事業の成長は欠かせないが、特にプロダクト事業の成長が鍵を握ることになる」

 2015年6月に同社からリリースされた「Biz/Browser SmartDevice」(以下、Biz/Browser SD)は、そんな同社の戦略が反映された注目の新製品だ。同社のロングセラー製品である「Biz/Browser」のスマートデバイス版ともいえるものだが、吉原氏によればスマートデバイスがビジネスに与える影響は、今後さらに深まっていくという。

 「スマートフォンやタブレット端末は今日、一般消費者市場はもちろんのこと、ビジネス現場へも急速な勢いで浸透しつつある。しかしスマートデバイスは、単にこれまでPCで行っていた作業を置き換えるものではない。今後IoT(Internet of Things)が普及してくれば、従来のPCやスマートフォン、タブレットのみならず、白物を含めた家電、自動車、ロボットなどが情報収集端末として広く使われるようになる。私たちは、そうしたものもスマートデバイスとして捉え、今後システムインテグレーターや製品ベンダーとしてどう対応していくべきなのか、ビジネスの方向性を打ち出していきたいと考えている」

 その目指す事業方向に向かって強く邁進するために、吉原氏は「変化に強いエンジニア」を社内で育成する方針だ。そのためには、「個人の成長」と「企業文化の醸成」が不可欠と考えている。まず「個人の成長」としては、単に技術力を高めるだけではなく、技術をどうビジネスに生かすのかを考えることのできる「事業創造力と技術力を併せ持つビジネスパーソンの育成」に、「企業文化の醸成」では「全エンジニアが自己研鑽し続ける企業文化の醸成」に力を注いでいる。

 その二つを実現するため「全エンジニア教育施策」に取り組んでいる。この施策は「情報技術力と社員力でお客さまのビジネスを成功に導く」という同社の企業理念に基づいている。情報技術力は、スマートデバイス、クラウド、ビッグデータなど先端技術の習熟力・活用力と、Biz/Browserを中心とした製品開発力を表す。社員力は、自己研さんし続けるいわばIT職人が社員としてそろっていることだ。

 「若手から経験豊富なITエンジニアまでの全エンジニアが自己研鑚し続ける企業文化を醸成し、皆が生き生きと働くことのできる環境を整えることで、変化に強く、より良い製品を創造できる力を持ち、そして、お客さまに選ばれ続ける企業になれると信じている」(吉原氏)

今後ビジネスシーンでさらに存在感を増すスマートデバイス

 一方、同社 プロダクト事業部 製品開発部 部長 大矢義憲氏は、技術者としての観点からスマートデバイスの将来を次のように予想する。


オープンストリーム プロダクト事業部 製品開発部 部長 大矢義憲氏

 「個人的には、PCでないと不可能なこと以外は、今後はどんどんスマートデバイスにシフトしていくのではないかと予想している。具体的には、キーボードやマウスの操作や、どうしても大画面が必要な作業以外は、全て基本的にスマートデバイスに移行していくのではないだろうか」

 これは裏を返せば、現在の「PC対スマートデバイス」という構図から、今後は用途による両者の棲み分けがより明確になるということだ。それに伴い、PC上ではPCの操作性や強みをより生かしたアプリケーションが、そしてスマートデバイスもその強みをより発揮できるアプリケーションやサービスが今後より発展していくということだ。

 またIoTに関しても、大矢氏も吉原氏と同様、今後スマートデバイスとの関わりがより一層強くなってくるだろうと予想する。

 「すでに、AndroidベースのデバイスにBiz/Browser SDを導入し、アプリケーションを開発できないかという引き合いも頂いている。今後IoTが普及するに従い、こうした組み込み開発のためにBiz/Browser SDが活用されるケースは増えてくると予想している。それと同時に、今後はセンサーデバイスを束ねるハブとしての役割がスマートデバイスには求められるようになるのではと予想している。そのためBiz/Browser SDも、今後はそうした用途を前提とした機能を強化していくことになるだろう」

 今後、ユーザーインターフェースの概念も現在のスマートフォンやタブレット端末とは大きく変わってくるだろうと同氏は予想する。具体的には、現在主流のタッチ入力に加え、音声認識や画像認識といった入力技術が一般化され、AR(拡張現実)も業務アプリケーションで広く使われるようになる可能性がある。またウェアラブル端末も、ビジネスシーンにおいて大きな可能性を秘めているという。

 「工場や倉庫の現場の作業では、常に両手を空けておく必要がある。そんなシーンではウェアラブルデバイスが大いに有用だが、専用デバイスは高価なのがネック。その点スマートデバイスは、専用デバイスとほぼ同等の機能をはるかに安価に実現できるため、今後は業務用ウェアラブルデバイスの領域でも活用が進むのではないか」

スマートデバイス向け業務アプリの開発・保守を劇的に効率化する「Biz/Browser SmartDevice」

 今回リリースされたBiz/Browser SDは、こうしたスマートデバイスのビジネスシーンにおける浸透を背景に、スマートデバイス上の業務アプリケーションをより効率的に開発・運用するためのものだ。Biz/Browserはもともと、PC上の業務用Webアプリケーションの開発・実行環境として開発されたもの。「UIが貧弱」「ブラウザーやクライアントOSのバージョンアップに伴うトラブル」「レスポンスが悪い」といった、一般的なWebアプリケーションが抱える課題を、「業務アプリケーション用途に最適化したブラウザー環境」を提供することで解決するというのが、その開発コンセプトだ。

 これと同じメリットを、PCだけでなくモバイル端末でも享受できるようにしようと開発されたのが、「Biz/Browser Mobile」「Biz/Browser AI」といった製品で、すでに2014年までにAndroidやiOSデバイス用へと機能拡張を行いながら段階的に対応を進めてきた。

 今回新たにリリースされたBiz/Browser SDでは、さらにWindowsタブレット用のアプリケーション開発機能が加わった上で、全てのデバイスで機能が統一され、単一の製品として提供されるようになった。これにより、スマートデバイス向けソフトウエアの開発生産性を大幅に向上させる。それと同時に、iOS、Android、Windowsという3つのOSに対応することで、業務利用シーンでの対象OSとしては、ほぼ全てに等しいカバー率を実現している。


「Biz/Browser SmartDevice」で開発した3端末で同様に動く業務アプリの例(上から、Androidタブレット、Windowsタブレット、iPad)

 3つの異なるプラットフォームの開発環境が統合されたことのインパクトは、極めて大きいと大矢氏は指摘する。

 「今までは、AndroidとiOS、Windows、それぞれのネイティブアプリを開発するには別々の開発ツールと言語を使わなくてはならなかったが、Biz/Browser SDを使えば同じソースで3つのプラットフォーム向けのアプリを同時に開発できる。今後、ビジネスにおけるスマートデバイスの利用範囲が広がるにつれ、用途に応じてさまざまなデバイスを個別に導入することになるだろう。その場合、異なるプラットフォーム向けのアプリの開発・保守を単一ツール・単一ソースで行えるメリットは計り知れない」

 スマートデバイスでは、システム開発のスピード感も通常の業務システムとは異なる。基幹系システムのようにウオーターフォールで重厚長大なシステムを1年以上かけて作り上げるのとは異なり、業務現場の要望に応えてアプリをさっと作り上げ、いち早く現場に投入できるファストシステムへの適用が最も効果的だ。Biz/Browser SDは、こうした超高速開発スタイルを実現する上で最適なのだという。

 「異なるプラットフォームのアプリを同じ開発環境とソースコードで一括して開発・メンテナンスできる他、開発途上でユーザーとUIのプロトタイプを見ながら仕様を固めていく『UIプロトタイピング』のような開発スタイルにも対応している。また、実機を使ってデバッグ作業を行う『リモートデバッグ』機能も備えている。PC上の開発環境で作った成果物を即座に実機上で動作確認でき、さらにソースコードレベルでブレークポイントを使ったデバッグもできるため、エミュレーターを使った開発よりはるかに効率よく開発を進めることができる」(大矢氏)


リモートデバッグ機能の使用例

 アプリのメンテナンスも大きな問題だ。スマートデバイスはハードウエアやOSの更新が早いため、アプリも素早くこれらに追従していく必要があるが、それに必要なコストは想像以上に大きい。「Biz/Browser SDをアプリのプラットフォームとすることで、ハードウエアやOSが更新されてもBiz/Browser SDが差異を吸収してくれる。その上で動作するアプリは変更することなくそのまま最新のハードやOSで動作できるため、TCOで考えると大きなメリットがある」(大矢氏)

 また今後、IoTデバイス向けの新たなプラットフォームやOSが出現したとしても、同社としては今回と同様、迅速に対応していきたいとしている。

スマートデバイス特有の強みをビジネスで生かす

 また旧バージョンと比べ、「ピンチ」「スワイプ」といったスマートデバイス特有の操作により細かく対応できるようになった点も、Biz/Browser SDの大きな特徴だ。これまで、こうしたスマートデバイス特有の操作感は、コンシューマー向けアプリでは大いに活用されているものの、PC用アプリケーションの延長線上で実装された業務アプリではあまり活用されてこなかった。

 しかし、こうしたスマートデバイス特有の操作感をビジネスの現場で生かす試みも、多くの企業においてすでに始まっているという。

 「例えば工場や倉庫の現場では、それまで使っていた手書きの紙や、マウス/キーボード入力のデバイスに代わり、簡単なタッチ操作で入力が完了するスマートデバイスの操作性が高い評価を受けている。また、ページをめくるような操作でアプリケーションの画面遷移を行えるようにすることで、現場での使い勝手をより高めている例も増えてきている」(大矢氏)

 このように、単なる「PCの置き換え」ではなく、スマートデバイス特有の強みを生かした使い方が多くのビジネスシーンで始まっている。そうした意味でも、スマートデバイス特有の操作性を生かしたアプリを効率的に開発できるBiz/Browser SDの存在意義は、今後高まっていくに違いないと大矢氏は自信を見せる。

                  ◇

 スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、デバイスの単価は下がり続けており、業務に関わる従業員全員がPCに加えて、スマートフォン/タブレット/ウェアラブル端末を保有し積極的に業務に活用できるようになるだろう。シーンに応じて複数デバイスを駆使する新たな業務スタイルを経営者も従業員も求めている。ではこうした複数デバイスを駆使するようなマルチデバイス・マルチプラットフォーム時代、エンジニアとして最新のビジネスニーズをどう捉え、どのようなシステムを作るべきなのか。

 ハンディターミナルやPDAの時代から、スマートデバイスを活用した業務アプリ開発をベンダーとして支え続けているオープンストリームが提供するソリューションには、そのヒントが隠されているはずだ。同社は来るIoTそして「インダストリ4.0」の時代も見据えて開発プラットフォームの機能強化を続けていくという。そんなオープンストリームの新製品「Biz/Browser SmartDevice」と開発環境である「Biz/Designer」をダウンロードして試してみることで、業務アプリの未来に思いをはせてみてはいかがだろうか。

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提供:株式会社オープンストリーム
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2015年8月15日

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