マイクロソフトがWindows、Office 365などのドキュメント保護機能を強化:Secure Islandsの買収を発表
米マイクロソフトがSecure Islandsの買収を発表。Azure Rights Management Serviceへの機能取り込みなどが予定されている。
米マイクロソフトは2015年11月9日(米国時間)、ドキュメント保護の分野で実績のあるイスラエルの企業、Secure Islands Technologies(以降、Secure Islands)を買収する契約が合意に至ったと発表した。米マイクロソフトのクラウド&エンタープライズ事業担当副社長である沼本健氏がブログで開示したもの。
Secure Islandsは「IQProtector」という製品を中心に展開しており、金融大手のUBSやクレディスイスなどのグローバル企業でも採用されている。IQProtectorはドキュメントの分類、保護、損失防止などの機能を持つ。
Secure Islandsはパートナー企業としてマイクロソフトのドキュメント保護機能と連携するソリューションを提供してきたが、このブログを公開した2015年11月9日には、新たに「Azure Rights Management Service(Azure RMS)」にも対応した。
沼本氏はブログで、Secure Islandsの買収が「オンプレミスやマイクロソフトが提供するAzure、Office 365などのクラウドサービスにとどまらず、サードパーティーのサービスやiOS、Androidデバイスなどを含め、あらゆる企業のビジネスデータがどこにあろうと安全に保護するマイクロソフトの能力を強化するものになる」と述べている。
今後、マイクロソフトはSecure IslandsのテクノロジーをAzure Rights Management Serviceに組み込み、非常に厳格なドキュメント保護やコンプライアンスの要件にも対応できる柔軟なアーキテクチャを開発し、「業界で最も対象範囲の広いデータ保護ソリューションをユーザーに提供していく」(沼本氏)としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 保護ドキュメントの使用状況をリアルタイムで追跡する――Azure RMS Document Tracking
マイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft Azure」では、日々、新たな機能やサービスが提供されています。今回は、企業の情報漏えい対策に有効なソリューションとなる「Azure RMS」の新機能を紹介します。 - 山市良のうぃんどうず日記(51):知っておいて損はなし! Office 2016からのダウングレード方法
Office 2016が正式提供されてから1カ月以上が経過しました。この1カ月間でOffice 2016の更新プログラムの配布と更新ブランチの関係について見えてきたことがあるので、皆さんに共有したいと思います。 - Microsoft Azure最新機能フォローアップ(8):クラウドでもWindowsドメイン認証とグループポリシー管理が可能になる――Azure ADドメインサービス
マイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft Azure」では、日々、新たな機能やサービスが提供されています。今回は、2015年10月にプレビュー提供が開始されたAzure Active Directory(Azure AD)の新機能「ドメインサービス」を紹介します。 - Office 365運用管理入門(11):Office 2016を社内で展開する二つの方法
Microsoft Officeの最新バージョンとなる「Office 2016」の提供が開始された。Office 365の管理者としては、Office 2016の新機能と変更点、社内への展開方法は確認しておきたい。 - 日本語での報告も可能:最大で約180万円の報奨金――米マイクロソフト、バグ懸賞金プログラムの対象に「ASP.NET 5 Beta8」「CoreCLR」を追加
米マイクロソフトは2015年10月20日(米国時間)、同社が実施するバグ懸賞金プログラムの対象に、「ASP.NET 5 Beta8」「.NET Core CLR」を加えることを発表した。バグ発見者には最大で1万5000ドル(約182万円)が支払われる。 - Windows 10 The Latest:Windows 10のOneDriveを利用する
Windows 10ではOneDriveの仕様が変更され、Windows 8.1にあった「プレースホルダー」の機能がなくなった。Windows 10のOneDriveの利用方法についてまとめておく。 - F5、HTTP/2正式対応ADCソフトウエア「BIG-IP 12.0」の国内提供を開始