「Raspberry Pi 3」で早速チェック──「IoTハードウェア」を準備する:ラズパイ3&Toradex、Windows 10 IoT Coreで楽しみながら検証するIoT実践入門(1)(3/3 ページ)
ITエンジニアに向け、「ビジネスに貢献するIoT活用」の第一歩を踏み出す「今後のひらめき」を得てもらうための本連載。初回は、登場間もない「Raspberry Pi 3」を中心に、IoTハードウェアとWindows 10 IoT Coreを準備するまでを解説する。
Tegra 3を搭載したボードコンピュータ「Toradex」を準備する
本連載では、この他に「Toradex Windows IoT Core スターターキット(以下、Toradex)」も併用する。
Toradexは、グラフィックスアクセラレータである「NVIDIA Tegra 3」と、最大1.4GHz動作のクアッドコアCortex-A9、1GBメモリを搭載した「Colibri T30 1GB」とIrisキャリアボードを組み合わせたボードコンピュータだ。DirectXでのハードウェアアクセラレータを使えるため、グラフィックス性能がRaspberry Piシリーズより高いのが特徴である。筆者はサンプル版を99ドル(約1万1200円)で購入した。
3Dグラフィックス性能はRaspberry Pi 3より高く、ある程度の3D描画ならばストレスなく動作するほどだ。例えば、Unity 5.3で作成した“ユニティちゃん”をキーボードで操作するプロジェクトをUWPに書き出して、Toradexに配置してみたところ、問題なく動作できた(詳しくは、次回以降に解説する)。本連載では、UWPとUnityをより活用するために、グラフィックス性能が高いToradexも併用しながら展開することにした。
Toradexには容量4GBのeMMCストレージが内蔵されており、プロジェクトはここに配置する。4GBではちょっと少ないが、それならばどうするかのTipsなども次回以降で説明する予定だ。
「Toradex」の動作に必要な周辺機器
Toradexとは下記の機器を用意して接続する。前述したRaspberry Pi 3と多くは共用できるが、ディスプレイ出力がDVI端子なので少し注意してほしい。なお、電源はキットに付属している。
- DVI入力端子付きのディスプレイとDVIケーブル
- USBケーブルとUSBハブ(USB 2.0は1基のみなので、USBハブはある方がよい)
- 有線LANケーブル
- USBキーボード
- (今後活用のため)USB Webカメラ(とUSBハブ)
Toradexの起動画面
Toradexは、Windows 10 IoT Coreがインストール済みだ。起動画面も、Toradexのロゴがある以外は、前述したRaspberry Pi 3と変わらない。
次回予告
今回はプロローグとして、検証機に使うRaspberry Pi 3とToradexのハードウェアとしての機能や特徴を確認し、Windows 10 IoT Coreの環境を用意した。
次回から、「UWPに書き出したUnity 5.3のプロジェクトを、Raspberry Pi 2/Toradex上で動作させる」などを試す「実践編」に入ろう。併せて、「Raspberry Pi 2のWindows 10 IoT Coreにプロジェクトを配置する場合に、配置エラーが発生した場合の解決法」などのTipsも紹介する予定だ。お楽しみに。
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