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VR/360度動画コンテンツ撮影、編集、配信ソリューションの発表が相次ぐ――日本ベンチャー、アドビ、フェイスブックWebGLで実現

VR用動画や360度動画に関するサービスや撮影・編集に関する発表が相次いでいる。日本ベンチャーであるカディンチェやエージェンテック、アドビ システムズ、フェイスブックの発表をまとめてお伝えしよう。

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 最近、仮想現実(VR:Virtual Reality)や360度動画に注目が集まっている。その一方で、360度動画の制作作業の難易度や、運用コスト面などで課題があったのも事実だ。だが、ここに来て、360度動画に関する動きが出てきた。各社から、360度動画を撮影・編集したり、配信したりするサービスの発表が相次いだ。

360度動画の生中継の配信を行うカディンチェ

 カディンチェは2016年4月15日、全天球カメラ映像を受信し、PCやスマートフォンに生配信する360度動画ライブストリーミングシステム「PanoPlaza Live」を開発し、サービスの提供を開始したと発表した。ユーザーが所有する全天球カメラの映像をPanoPlaza Liveサーバに送信することで、同社の配信サービス「PANOPLAZA MOVIE」のWebページやWebサイトへの埋め込み、スマートフォンアプリで、リアルタイムに360度映像を視聴できる。


PANOPLAZA MOVIEのWebページ

エンタープライズにVR用動画/360度動画をもたらすエージェンテック

 エージェンテックは2016年4月13日、VR用動画/360度動画を編集・配信できるクラウドサービス「Smart 360(スマート さんろくまる)」の提供を開始すると発表した。動画や音声、音楽、テキストなど、多彩なコンテンツをVR用動画/360度動画として作成可能で、一般的な文書を作成するのと同じ感覚で制作・編集できるという。作成したコンテンツはWebサイトやFacebook、Twitterなどに埋め込めるとしている。

Smart360の編集画面例(左)と概要(右)

「Adobe Premiere Pro CC」でVR用動画/360度動画の編集が可能に

 米アドビ システムズは2016年4月13日(米国時間)、「Adobe Creative Cloud」に含まれる動画編集ツール「Premiere Pro CC」の次期バージョンに、「VR映像制作機」能を新たに追加する。360度動画の中の特定の視野領域を表示する「フィールドオブビュー」モードなどが対象。次期バージョンは、2016年夏に提供が始まる予定だ。

360度撮影可能なカメラシステム「Facebook Surround 360」とOculus Rift

 米フェイスブックは、2016年4月12日(米国時間)に開催した開発者カンファレンス「F8」で、360度撮影可能なカメラシステム「Facebook Surround 360」を開発したと発表した。17台のカメラで撮影した動画を滑らかにつなげる。ハードウェアの仕様や、動画をつなぎ合わせるソフトウェアは、2016年夏にGitHubで公開する予定である。


Facebook Surround 360

 なおFacebookは、2015年9月23日(米国時間)より360度動画をニュースフィードに投稿できるようにしており、360度動画のアップロードや表示のためのFAQを掲載している(参考)。また、360度動画のファイルサイズを削減するツール「Transform」をオープンソースソフトウェアで公開したり(参考)、同社傘下のOculus VRが2016年1月にVR用ヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift」の予約を開始するなど、360度動画やVRへの取り組みを活発化している。

YouTubeとVRコンテンツ作成システム「JUMP」とGoogle Cardboard

 YouTubeも2015年3月13日(米国時間)より360度動画を投稿できるようにしており、こちらも360度動画のアップロードや表示のためのFAQを掲載している(参考)。スマホを安価にVR用ヘッドマウントディスプレイにできる「Google Cardboard」を使うことで、360度動画をVRとして楽しめるようにしているが、こちらは現在のところAndroid向けYouTubeアプリのみの対応だ。

 グーグルは既に、「Facebook Surround 360」のような取り組みとして、「JUMP」を2015年5月28日(米国時間)に発表している(参考)。

「JUMP」の取り組み

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