ピボットテーブルの「スライサー」「タイムライン」を理解し、使いこなす:新社会人の必須知識 「Excel ピボットテーブル」超入門(8)(3/3 ページ)
Excelを通じて、「ピボットテーブル」の基礎を学び、データ分析を実践するまでを習得する本連載。今回は、ピボットテーブルのデータを素早くフィルタリングし、抽出する「スライサー」「タイムライン」の基礎と使い方を解説する。
スライサーのデザインを変更する
スライサーは工夫によって、ちょっとした「業務アプリケーション」にもなりそうだと気が付いてもらえただろう。自分だけでなく、第三者にも使ってもらうならば、デザイン性も意識するとより効果的だ。
スライサーのデザインは、Excelメニューの「スライサースタイル」から変更できる。変更したいスライサーを選択し、Excelメニューの「スライサースタイル」の「その他」を選ぶと、カラーテンプレートである「淡色」「濃色」などを選べる画面が表示される(図16)。今回は「スライサースタイル(濃色)6」を選択してみた(図17)。
タイムラインで特定の月の集計結果を表示する
「タイムライン」とは、ピボットテーブルや、ピボットグラフで集計する、時間軸を指定できる機能だ。今回の集計表では、「月」を指定するために使う。明示的に項目を選択するスライサーに対し、タイムライン上の“バーの長さ”を調整することで集計期間の指定が可能である。
では、機能を挿入していこう。最初に準備した集計表より、ピボットテーブル内のセル「A4」にカーソルを合わせ、Excelメニューの「挿入」→「タイムライン」と選択する(図18)。
「タイムラインの挿入」ダイアログボックスが表示される。「日付」にチェックを入れると、機能が追加される(図19)(図20)。マウスで集計したいタイムラインの範囲をドラッグすると、その選択範囲に応じて集計表の内容が変わる(図21)。
まとめと次回予告
スライサーを使うと、「ある項目や範囲」を対象とした集計表を容易な操作で仕上げられる。タイムラインも、長期間のデータを対象にしたリストデータより直感的に範囲指定してデータを抽出したいシーンにとても役立つはずだ。
次回はピボットテーブルの基礎を総括し、今後に応用していくための最終回。複数のテーブルの集計を行う「リレーションシップ」機能を解説する。お楽しみに。
筆者紹介
薬師寺 国安(やくしじ くにやす) / 薬師寺国安事務所
薬師寺国安事務所代表。Visual Basicプログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。
1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。
1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット「PROJECT KySS」を結成。
2003年よりフリーになり、PROJECT KySSの活動に本格的に参加。.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。
Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindowsストアアプリを多数公開中。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)
Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)
Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)
Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)
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