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「社会安全に貢献できるAI製品」の創出を支援、「人工知能開発基金」が発足:専門家とAIエンジニアの共同開発を促進
公益推進協会の人工知能開発基金事務局が「人工知能開発基金」を発足。社会安全に貢献できるAI製品を創出する企業や団体、エンジニアを支援する。
公益財団法人公益推進協会の人工知能開発基金事務局は2016年8月18日、「社会安全に貢献できるAI(Artificial Intelligence:人工知能)製品創出の支援」を目的とする「人工知能開発基金」を設置したと発表した。
人工知能開発基金は、売上の一部をAI開発に再投資する資金の循環システムによって、医療や運輸など各分野の専門家とAIエンジニアの共同開発を支援するもの。事故やテロなど、人為的なミスや行為によって発生してしまう「人間が防げなかった事象」を、「AIの技術で未然に防ぐ」ための研究開発や公共事業の助成を行うとともに、犯罪や医療事故に遭った被害者の支援も公益推進協会を通じて行う。基金を通じた共同開発の体制により、ベンチャー企業やエンジニアがAI分野へ参入しやすくする役割も担う。
公益推進協会は、これまでも非営利活動への支援や奨学金など、多くの基金運用実績がある。特定公益増進法人である同協会への寄付は税法上の優遇措置が適用され、所得税や法人税の控除が受けられる。
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