ロボットカーで情報セキュリティを学ぼう! 中学生が見慣れぬコマンドラインと奮闘:セキュリティ・ジュニアキャンプ in 高知レポート(前編)(1/3 ページ)
本稿では、2016年6月25〜26日に高知県の高知工業高等専門学校で開催された「セキュリティ・ジュニアキャンプ in 高知 2016」レポート前半をお届けする。
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2016年6月25〜26日、高知工業高等専門学校(以下、高知高専)で「セキュリティ・ジュニアキャンプ in 高知 2016」が開催された。将来の優秀なIT人材の育成を目的とした合宿形式のワークショップ「セキュリティ・キャンプ全国大会」からスピンオフした同イベントは、中学生を対象とした2日間の専門講座と、一般向けの公開講座の2部構成で行われた。本稿では前編として、専門講座の様子をレポートしよう。
情報工学の基礎知識として身に付けたい情報セキュリティ
合宿形式の学生向け情報セキュリティ勉強講座「セキュリティ・キャンプ」において、唯一中学生を対象とした高知の「セキュリティ・ジュニアキャンプ」は、2016年で2回目を迎える。
国立高等専門学校機構、セキュリティ・キャンプ実施協議会とともに同イベントを主催した高知高専では現在、2018年度の情報セキュリティコース新設に向けて準備を進めている。コース長の谷澤俊弘氏は、「今のところ、国立の高専で情報セキュリティコースを導入するのは本校が初めてだ」と述べ、「情報工学の中で情報セキュリティをしっかり学べるように、3年生からは大学の情報課程を見据えた専門科目を増やし、セキュリティ演習で実践力を身に付けられるカリキュラムを開発している」とその趣旨を説明した。
そんな高知高専だからこそ、中学生が参加できるセキュリティ・ジュニアキャンプには大きな期待を懸けている。「情報セキュリティは、情報科学の“根っこ”にある重要な考え方。中学生のころから情報セキュリティに触れ、それぞれの視点や感性を育んでもらいたい」。高知工業高等専門学校の佐藤公信氏は、同イベント発足の思いをそう語る。
そんなジュニアキャンプの今回のテーマは、「ロボットカー」だ。中学生たちはロボットカーの基本操作の一部をプログラミングし、ネットワーク経由でロボットカーを遠隔操作する方法を学ぶ。そして、デバイスがインターネットにつながるとはどういうことなのか、攻撃者にハッキングされたらどうなるのか、それを防ぐにはどんな対策が必要なのかを体験を通じて学習していく。23人の参加者にとっては、情報セキュリティの楽しさと怖さを実感する2日間になったはずだ。
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