ノーチラス、「Asakusa Framework」からOracle Big Data Applianceを利用するための拡張機能を提供:ビッグデータ基盤での業務アプリ開発を支援
ノーチラス・テクノロジーズが、「Oracle Big Data Appliance」向けに業務アプリケーション開発フレームワークと、関連サービスの提供を開始する。
ノーチラス・テクノロジーズは2016年9月7日、米オラクルのビッグデータ分析に特化したアプライアンス「Oracle Big Data Appliance」向けのアプリケーション開発フレームワークと関連サービスの提供を開始すると発表した。
具体的には、バッチアプリケーションを開発するための包括的なフレームワークである「Asakusa Framework」を用いた業務アプリ開発サービスと、Asakusa FrameworkからOracle Big Data Applianceを利用するための拡張機能を提供する。
Asakusa Frameworkは、「Apache Hadoop/Spark」環境で稼働する業務アプリケーションの開発を支援するオープンソースフレームワーク。Javaで書かれたソースコードを、分散環境で動作するアプリケーションとしてコンパイルする。また、同一のソースコードでHadoopとSparkの両方に対応できる。ある金融機関の融資部門の事例では、Asakusa Frameworkを使うことで扱いが難しかったHadoopを活用できるようになり、それまで10時間掛かっていたデータ分析処理を7分に短縮できたという。
提供する主な拡張機能は以下の通り。
Oracle Big Data SQL Integration
「Oracle Big Data SQL Integration」は、Asakusa Frameworkで処理する入出力データをOracle Databaseの表として読み出す機能。「Oracle Big Data SQL」と組み合わせることで、データ形式や配置の違いを意識せずに、Oracle SQLインタフェースを通じて、統一してセキュアに処理できる。
Perfect Balance Acceleration
「Perfect Balance Acceleration」は、Asakusa Frameworkが生成するMapReduceジョブに「Perfect Balance」を適用して、総合的に最適化する機能。Perfect Balanceは、MapReduce処理のデータによる偏りを自動是正して処理を高速化する、Oracle Big Data Applianceが提供するライブラリ。
関連記事
- Hadoopの現実解「バッチ処理」の常識をAsakusaで体得
Hadoopをはじめ、Java言語を使って構築されることが多い「ビッグデータ」処理のためのフレームワーク/ライブラリを紹介しながら、大量データを活用するための技術の常識を身に付けていく連載 - ノーチラス、さくらインターネット向けにSparkベースの原価計算システムを導入
ノーチラス・テクノロジーズは7月8日、さくらインターネット向けに、自社フレームワークで開発した原価計算システムを導入したと発表した。分散処理基盤にApache Sparkを採用することで、ほぼリアルタイムでの原価の把握を可能にしたという。 - 展示会で見たIT業界トレンドその1――データ処理高速化がもたらす経営革新、通信高速化の技術
クラウド、DWH&CRMなどのテーマで、ITベンダ各社が結集したイベントをレポート。会場から業界トレンドの一部を抜き出して紹介します。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.