ドローン・ジャパンがドローン航行の申請代行開始、賠償責任保険も無料付加:ドローンにまつわる賠償責任保険商品も展開
ドローン・ジャパンは、ドローンのコンサルティング事業を開始する。改正航空法対応の「申請書類作成支援・代理申請サービス」と「申請コンサルティングサービス」に加え、「ドローン賠償責任保険」を提供する。
ドローン・ジャパンは2016年1月15日、ドローンのコンサルティング事業を開始すると発表した。2015年12月10日に施行された改正航空法に対応する「申請書類作成支援・代理申請サービス」と「申請コンサルティングサービス」に加え、これら2つのサービスに無料で付加する「ドローン賠償責任保険」を提供する。同社では、ドローンに特化したコンサルティング事業や、ドローン賠償責任保険の提供は国内初だとしている。
同社は、ドローンの活用によって、既存事業の他、IoT(Internet of Things)や「精密農業」(詳細は後述)といった新しい事業での新たなビジネスモデル開発などを支援する目的で、2015年12月に発足した。具体的には、ドローンに関するコンサルティング事業、ドローンを活用した精密農業サービス事業、人材育成事業の3つの分野に取り組む。
改正航空法を解説、申請業務も支援
1つ目のコンサルティング事業は、今回新たに発表したもの。ドローンなどの無人航空機の飛行禁止空域や飛行方法などを定めた改正航空法の施行により、ドローンを航行させるには書類を作成・申請し、国土交通省から許可・承認を得なければならなくなった。
同社では、改正航空法を解説するセミナーを開くとともに、申請書類の作成支援・代理申請サービスを提供する。申請書類作成支援・代理申請サービスの費用は、1申請当たり1万5000円(税別)。3カ月以内に許可・承認が取れない場合は、1万円を返金する。なお、ドローン賠償責任保険は、東京海上日動火災保険と共同で開発した。
IoTとクラウドを利用した「精密農業」の推進
2つ目の精密農業サービス事業では、ドローンを活用した新しい「精密農業」の推進に取り組む。人口の激増により、食料や飼料の不足が世界的な規模で懸念されている現在、こうした問題を解決する方法として、IoTとクラウド技術を取り入れた精密農業が注目されているという。同社は、セキュアドローン協議会と連携して、関係省庁や地方行政組織、大学機関、地方農協などと実証実験を実施する。
精密農業とは、農地や農作物の状態の観察と制御を緻密に管理し、農作物の収量と品質の向上を図り、その結果解析を通じて継続的に次年度以降の計画を立てる農業管理手法。ITシステムやリモートセンシングを活用して、農場や作物の状態情報をデータ化し、さまざまな視点・知見から解析することで、収穫量の増加や低農薬化、品質向上、作業の効率化、付加価値向上などを目指す。精密農業では欧米を中心にドローンが活用されており、調査の自動化、肥料量の分析、病気の診断と適切な農薬散布、かんがいなどのメンテナンス料の低減などを実現しているという。
人材育成
最後の人材育成事業では、地方の技術専門学校やビジネススクール、大学などで、ドローンIT講座を開設する。
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