SAP、インメモリ分析プラットフォームの最新版「HANA Vora 1.3」を発表:MapR、レノボと共同でビッグデータ分析基盤の構築ガイドも無償提供
SAPジャパンが、Hadoop向けインメモリ分析プラットフォームの最新版「SAP HANA Vora 1.3」の提供を開始。MapRやレノボと共同で、SAP HANA Vora 1.3とHadoopを用いたインメモリデータ分析基盤のレファレンスガイドも提供する。
SAPジャパンは2017年1月31日、インメモリ分析プラットフォーム「SAP HANA Vora」の最新版「SAP HANA Vora 1.3」を発表した。
SAP HANA Voraは、エンタープライズデータを統合するERP(Enterprise Resource Planning:基幹業務)システムとビッグデータを扱うHadoopシステムとを連携し、ビジネスデータとビッグデータの横断分析や、ビジネスデータのリアルタイム分析などを支援する分析プラットフォーム。
最新版では、時系列データ分析とグラフデータ分析の機能を実装。SAPのインメモリデータ基盤である「SAP HANA」とデータを双方向で共有でき、これらの分析をデータの移動なしにSAP HANA Voraの分散インメモリ環境で直接実行できる。時系列データについては、データの圧縮率を高めて分散環境に保存し、データストア上で分析可能。グラフ処理についてもインメモリエンジンを提供し、データストア上でグラフ分析ができることで、企業の分析ニーズを踏まえたスピードと効率化を高めている。
この他、JSON(JavaScript Object Notation)ドキュメントストアにも対応。JSONデータに対して直接SQLを実行でき、非構造化データと組み合わせた分析も容易にする。
また同社は、Hadoopディストリビューション「MapR」を展開するマップアール・テクノロジーズと、Hadoopシステム向けのエンタープライズサーバ製品を展開するレノボ・ジャパンと共同で、SAP HANA Voraによる分散分析プラットフォームを構築する企業に向けたレファレンスガイドを公開した。
具体的には、SAP HANAとSAP HANA Vora、レノボのSAP HANAアプライアンス「System x Solutions for SAP HANA」、マップアールの「MapRコンバージドデータプラットフォーム」「MapR on Lenovo System x for SAP HANA Vora」を組み合わせたシステムを「検証済み」とするもの。その構築ノウハウをまとめたホワイトペーパーを、各社の共通パートナーを通じて無償提供する。
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