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HTTPで稼働しているWordPressサイトを「常時SSL、HTTP/2化」する方法(準備編)とにかく速いWordPress(15)(3/3 ページ)

エンタープライズ用途での利用が増えている「WordPress」の高速化チューニングテクニックを解説する本連載。今回は、既にHTTPで稼働している一般的なWordPressサイトを、常時SSL、HTTP/2化する方法を解説します。

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9:オーナーとパーミッションの設定を行う

 オーナーとパーミッションの設定を行います。設定内容は以下の通りです(表2)。

表2 オーナーとパーミッション設定
  オーナー パーミッション
wp-config.php kusanagi.kusanagi 0644
DocumentRoot以下 kusanagi.kusanagi ファイル:0644、ディレクトリ:0755
wp-content/uploads以下 httpd.www ファイル:0644、ディレクトリ:0755
wp-content/uploads/.htaccess kusanagi.kusanagi 0644

 設定コマンド例は以下の通りです。

cd /home/kusanagi/example.com
chown kusanagi.kusanagi wp-config.php
chmod 0644 wp-config.php
chown -R kusanagi.kusanagi DocumentRoot
chmod 0755 DocumentRoot
cd DocumentRoot
find ./ -type d | xargs chmod 0755
find ./ -type f | xargs chmod 0644
chmod 0777 wp-content
cd wp-content
rm advanced-cache.php
chown -R httpd.www uploads
chown kusanagi.kusanagi uploads/.htaccess
パーミッション設定のコマンド例

 なお、上記のコマンド例では、wp-contentディレクトリのパーミッションを一時的に「0777」としています。これは、管理画面のKUSANAGIメニューからwp-contentディレクトリ直下にページキャッシュ用の「advanced-cache.php」や置換処理用の「replace-class.php」などのファイルを配置できるようにするためです(配置されるファイルのオーナーはhttpd.www、パーミッションは0644となります)。本番運用を開始する際には、wp-contentディレクトリのパーミッションを「0755」に戻すことを忘れないようにしてください。

【訂正:2017年8月27日 初出時、「パーミッション設定のコマンド例」の一部に誤記がありました。上記の通り訂正いたしました】

10:管理画面にログインし、各種設定の確認と動作検証を行う

 管理画面へログインして、プラグインやテーマのアップデート、各種設定の確認、動作検証を行います。

 アップデートは、ftpでの自己接続方式で行います。管理画面>更新メニューでは、接続情報として以下の情報を使用してください(表3)。

表3 ログイン用の接続情報
項目名 内容
ホスト名 localhost
FTPユーザー名 kusanagi
FTPパスワード (kusanagiユーザーのパスワード)

 以上、各種設定の確認と動作検証が済んだら、手順(9)で設定したwp-contentディレクトリのパーミションを「0755」に戻します。

 最後にDNSを新環境に切り替えれば、HTTP接続でのKUSANAGI環境への移行作業は完了です。

(次回に続く)

 次回は実践編として、「KUSANAGI上で稼働するHTTP接続のWordPressサイトを“常時SSL、HTTP/2化”する手順」を解説します。

筆者紹介

中村けん牛

1971年栃木県生まれ。中学1年生で電波新聞社の『マイコンBASICマガジン』にプログラムを寄稿して以来、プログラミング歴30年。早稲田大学法学部を卒業後、野村證券に入社。公認会計士第二次試験合格。2002年にプライム・ストラテジー株式会社を設立、代表取締役に就任する。2005年にPT. Prime Strategy Indonesiaを設立して以来、アジアでのITビジネスに携わる。執筆監訳書籍に『WordPressの教科書』シリーズ(SBクリエイティブ)、『詳解 WordPress』『WordPressによるWebアプリケーション開発』(ともにオライリー・ジャパン)などがある。


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