DeNAと横浜市、「AIを用いた地域交通課題解決プロジェクト」を共同で開始:「AI搭載自動運転バス」の運用を見据え
DeNAと横浜市が、自動運転社会を見据えた新しい地域交通の在り方を提案する「無人運転サービス・AIを用いた地域交通課題解決プロジェクト」を共同で開始。自動運転バス「Robot Shuttle」の一般試乗イベントを2017年4月に行う。
ディー・エヌ・エー(DeNA)と横浜市は2017年4月24日、自動運転社会を見据えた新しい地域交通の在り方を提案する「無人運転サービス・AIを用いた地域交通課題解決プロジェクト」を開始すると発表した。
同プロジェクトは、横浜市とDeNA、横浜DeNAベイスターズ、横浜スタジアムが締結した、スポーツ振興と地域経済活性化などに向けた包括連携協定「I☆YOKOHAMA協定」の取り組みの1つ。高齢化やニュータウンの老朽化などによって交通弱者の増加が予測される地域交通の課題を、無人運転やAI(Artificial Intelligence:人工知能)などの先端技術の活用によって中長期的に解決することを目指す。
このプロジェクトに先駆け、DeNAは自動運転バス「Robot Shuttle」を開発し、2016年7月に導入を開始した。Robot Shuttleは、最大12人が乗車できる運転席のない電気自動車。あらかじめ地図データに走行ルートを設定しておき、カメラや各種センサー、GPSを用いて自車両の場所を測定しながら自動走行する。障害物が自車両の近くやルート上にあると、それを検知し、障害物との距離に応じて自動的に減速または停車する仕組みを備え、街中を巡回するように自立運行する。
同プロジェクトでは、横浜市内でこうした自動運転車を用いたデモンストレーションや実証実験を進め、まず私有地での実用化を目指す。同時に、地域の公共交通事業者と連携しながら、効率的な地域交通の在り方についての研究を進める。将来は、公道での実証実験やより深いAI解析サービスとの連携を進めるなど、無人自動運転による交通サービスの実現につなげる計画としている。
なお同プロジェクトの最初の取り組みとして、Robot Shuttleの一般向け試乗イベントを2017年4月27日と28日に横浜市金沢区の金沢動物園で実施する。
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