1Uへ1PBを収容可能 Intel、データセンターSSD向け新フォームファクタ「Ruler」を発表:最大4TBの32層3D NAND搭載SSDも
Intelはデータセンター向けの新世代SSD「DC S4600」「DC S4500」をリリース。併せて、1Uサーバラックに最大1PBを収容できるとする新フォームファクタや、基幹業務用途向けのデュアルポートSSDなどの製品を開発していることも明らかにした。
Intelは2017年8月7日(米国時間)、データセンター向けの新世代SSD「Intel SSD DC S4600(以下、DC S4600)」「Intel SSD DC S4500(以下、DC S4500)」の出荷を開始したと発表。併せて、「Ruler(定規)」と呼ばれる新たなフォームファクタを採用し、1Uサーバラックに収まるサイズで最大1PBの容量を実現するSSDや、ミッションクリティカル分野向けとするデュアルポートSSDを開発していることも明らかにした。
DC S4600とDC S4500は、32層の3D NANDを搭載した、SATA接続仕様の2.5インチフォームファクタモデル。DC S4600は最大2TB、DC S4500は最大4TBのモデルを用意し、従来のレガシーインフラストラクチャを維持したまま、HDDからの置き換え用途を想定する。
新しい「Ruler」フォームファクタは、「細長く、薄い形状で、従来のSSDやフラッシュストレージの形やサイズの制約をなくし、不揮発性ストレージの可能性を引き出すもの」とIntelは述べている。データセンター向けに高速と大容量を実現しながらも、従来のHDD構成よりもスペースや冷却が必要なく、そして全体的な電力消費も最小限に抑えられるという。IntelはRulerフォームファクタを採用した「Intel Optane SSD」「Intel 3D NAND SSD」を近いうちに市場投入するとしている。
併せて、ミッションクリティカルな高可用性アプリケーション向けに、冗長性とフェイルオーバー機能を備えたデュアルポートSSDも用意する。デュアルポートSSDは、SAS(Serial Attached SCSI)接続のSSDおよびHDDの置き換え用途を想定しており、SAS接続のSSDよりも高いIOPS(Input/Output Per Second)、広い帯域幅、低いレイテンシを実現できるとしている。デュアルポートSSDは、「DC D4500」「DC D4502」「DC D4600」が2017年第3四半期から出荷される。
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