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VMwareのVeloCloud買収は、通信事業者向けビジネスの強化につながるSD-WANをNFV、IoTに統合

VMwareはSD-WANベンダーであるVeloCloud Networksの買収を発表した。この買収はVMwareにとって、NFV/エッジコンピューティング/IoTを絡めた通信事業者向け事業の強化につながる。

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 VMwareは2017年11月2日(米国時間)、主要SD-WANベンダーであるVeloCloud Networksの買収で確定的な合意に達したと発表した。VeloCloudにはCisco Systemsの投資会社が、2回の資金調達ラウンドで少数の出資をしたことが公表されている。だが、ある関係者は以前、VMwareも少数出資をしていることを、筆者に明らかにしていた。Ciscoは結局、別のSD-WANベンダーであるViptelaを買収している。

 2016年8月、VMwareのイベントVMworld 2016で、筆者がSD-WANについて質問した際、当時エグゼクティブバイスプレジデント兼ネットワーク&セキュリティ事業部門ゼネラルマネージャーだったラジブ・ラマスワミ(Rajiv Ramaswami)氏(現在はプロダクトおよびクラウド サービス担当COO)は、「ビジネスチャンスはあるが、現時点ではパートナーとの提携で対応している」と話していた。そのパートナーには、VeloCloudが含まれていた。

 VMwareによるVeloCloudの買収は、「SD-WAN市場への参入」というよりも、「通信事業者向け事業の強化」ととらえた方が分かりやすい。

 VeloCloudのSD-WANは、クラウドベースのアーキテクチャに基づいている。顧客拠点は全て、クラウド(通信事業者のデータセンターでもいい)につなぎ込む形態だ。また、VeloCloud CEOのサンジェイ・アッパル(Sanjay Uppal)氏は筆者に、「VeloCloudのWAN接続機器(CPE)を顧客拠点に導入してもらうことは、当社にとって重要ではない。CiscoやJuniper Networksのルーターを容易につなげられるようにし、サービスのみで成立するビジネスモデルにしている」と説明していた

 これらは通信事業者にとって、NFV、SD-WAN、IoT/エッジコンピューティング関連のサービスを開発・展開するのに都合がいい。顧客拠点(あるいはWANエッジ)に設置するユニバーサルCPE、あるいは通信事業者のデータセンター側で、各種のネットワーク/セキュリティサービスをソフトウェアとして動かし、IPsec VPNと組み合わせて提供できるからだ。

 実際、VeloCloudは一般企業に加え、通信事業者と次々にビジネスを進めてきた。AT&T、Telstra、Sprint、Deutsche Telekomなどが、同社技術の採用を発表している。

 VMwareは現在、NFVソリューション「VMware vCloud NFV」を通信事業者に提供している。これは「VMware vSphere」とその上で動作する「VMware Integrated OpenStack」を仮想ネットワーク機能(VNF)の基盤とし、「vCloud Director」やvRealize製品群で運用できるようにしたもの。VeloCloudを組み合わせることで、企業拠点やIoTゲートウェイとのつなぎ込みおよびネットワーク制御も、vCloud NFVで管理できるようになるはずだ。

 IoTについては、2017年10月末にVMwareのパット・ゲルシンガー氏に直接聞いたので、お読みいただければ幸いだ。

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