検索
連載

君はOsushiを食べたか、仮想通貨は混迷が続くセキュリティクラスタ まとめのまとめ 2018年2月版(2/3 ページ)

2018年2月のセキュリティクラスタは「サイバーセキュリティ月間」「Osushi」「仮想通貨」に話題が集まりました。サイバーセキュリティ月間では「SECCON 2017 決勝大会」が注目を集めた一方、セキュリティ上の突っ込み所がたくさんあったWebサービスOsushiがサービス開始当日に停止してしまいました。仮想通貨XEMでは、ホワイトハッカーがタグを付け、盗難分の流れが分かるようになったものの、徐々に資金洗浄されているようです。

Share
Tweet
LINE
Hatena

投げ銭の代わりに「すしアイコン」を投げるサービスがスタート、大量の脆弱性により即日クローズ

 ネットで少額の投げ銭代わりに「すしアイコン」を送るサービスOsushiが2月1日に始まりました。

 これまでも似たようなサービスは幾つかあったため、早速使ってみたユーザーが、問題点をいろいろとツイート。即座にTwitterユーザーのおもちゃになってしまいます。

 ユーザーが見つけた危険な仕様は以下の通りです。

  • 同じユーザー名で二重に登録できることから、前のユーザーの情報を後のユーザーが乗っ取り可能
  • セッションIDが予測可能なため、これを使ってユーザーの乗っ取りができる
  • ユーザー名に特殊文字を含めると動かなくなる
  • ユーザーの同意なしにクレジットカード情報を記憶する
  • sourcemapがアクセスできる場所にあり、クライアントのソースコードが漏れていた
  • 退会できない

 さらに仮想のおすしとはいえ、クレジットカードを使って現金を送金できるサービスです。貸金業法など法律の面でも指摘が相次ぎました。資金移動業者としての登録が必要なサービス内容だったようです。

 このように多数の指摘があったことで、サービスを開始したその日のうちに閉鎖してしまいました。入金したお金はそのまま返還されたようです。

 突然大盛り上がりを見せたこのサービス、脆弱(ぜいじゃく)性がなければこれほどはやることはなかったという人や、以前Webサービスをたくさん立ち上げて炎上させることで有名になった「えがちゃん」を思い出している人もいました。

 その後、Osushiはサービス内容を一部変更し、3月7日にサービスを再開しました。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Security & Trust 記事ランキング

  1. 「SMSは認証に使わないで」 米CISA、モバイル通信を保護する8つのベストプラクティスを公開
  2. 1年前と比べて1Tbpsを超えるDDoS攻撃が1885%増加、今すぐできる対策は? Cloudflare
  3. 米ホワイトハウス、“懸念国”への半導体輸出、AI規制を発表 日本含む18カ国は規制対象外
  4. 経営層の約7割が「セキュリティ対策は十分」一方で6割以上がインシデントを経験、1位の要因は?
  5. ゼロトラストの理想と現実を立命館大学 上原教授が語る――本当に運用できるか? 最後は“人”を信用できるかどうか
  6. 「Appleの暗号化アルゴリズム」を盗用し、2カ月以上検出されなかったステルス型マルウェアの正体とは
  7. 終わらせましょう。複雑過ぎるKubernetes/クラウドネイティブが生む心理的安全性の低下を――無料でクラウドセキュリティの勘所が分かる130ページの電子書籍
  8. 2025年、LLMの脆弱性が明確になるなど、セキュリティとクラウドに関する8つの変化
  9. “ゼロトラスト”とトラスト(信頼性)ゼロを分かつものとは――情報セキュリティ啓発アニメ「こうしす!」監督が中小企業目線で語る
  10. 「このままゼロトラストへ進んでいいの?」と迷う企業やこれから入門する企業も必見、ゼロトラストの本質、始め方/進め方が分かる無料の電子書籍
ページトップに戻る