「あいつ、スゲーむかつく」と言われる先輩にならないために:仕事が「つまんない」ままでいいの?(40)(2/3 ページ)
あなたの「理想の先輩」は、どんな人ですか?――新入社員が入り、役割も変わるこの季節。初めて後輩を持つエンジニアも多いのでは?
自分なりの「先輩の理想像」を探せ
例えば、私が「先輩の理想像」として真っ先にイメージするのは、新入社員時代の先輩です。個人的な話になりますが、しばしお付き合いください。
当時私は、自動車会社で働いていました。
所属された職場の同じグループに「竹内さん」という先輩がいました。名字が同じだったこともあり、竹内さんは私を下の名前で呼んで、気軽に接してくれました。そのおかげで、周りの社員からも「竹内兄」「竹内弟」と、まるで兄弟のように呼ばれ、居心地の良い環境を作ってもらえました。
また、とても親切でした。分からないことは聞けば何でも教えてくれました。
感謝しているのが、仕事以外の時間を一緒に過ごしてくれたことです。竹内さんは、よく飲みに誘ってくれました。いろんな話をしましたし、聞いてもらいました。酒の飲み方とか、周りの人との付き合い方とか、ずいぶんと教わった気がするなぁ。
休日には、竹内さんが活動していた車のレースやラリーなどのサークル活動にも連れていってもらいました。会社と違う場に行くと、社内の違う部署の人がいたり、社外の人がいたりするんですよね。職場では出会わない人たちと話すきっかけができて、人間関係も広がったような気がします。
新入社員、若手時代を過ごして、私にも後輩ができるようになったとき、振る舞い方のモデルとしたのが竹内さんでした。特徴を挙げると、「面倒見がいい」「おとこ気がある」「仕事ができる」「場を仕切るのが上手」みたいな感じでしょうか。「こういうことをしてもらったとき、うれしかったよな」をまねました(もちろん、これらの要素全てを私が持っているとは到底思えませんが)。
今も、若い世代と接するときのロールモデルは竹内さんです。
「理想の先輩像」の見つけるには、先輩社員の言動で「うれしかった」「楽しかった」「やる気が出た」といった特徴を挙げてみるといいでしょう。特定の1人ではなく、さまざまな先輩社員の「いいな」と思う要素をまとめてみるのも良い方法です。
この記事を書きながら、若い頃お世話になった先輩たちを改めて思い出しました。「あのとき、○○さんにお世話になったなぁ」とうれしい気持ちになってきました。
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