企業のAI導入を手助け――HPEがAIに関する新製品とサービスを発表:ディープラーニングの学習処理は前世代の3倍に
日本ヒューレット・パッカードは、AI導入に関するコンサルティングサービス「HPE Artificial Intelligence Transformation Workshop」と、NVIDIAのGPUを8台内蔵したディープラーニング向けコンピューティングシステム「HPE Apollo 6500 Gen10 System」を発表した。
日本ヒューレット・パッカード(HPE)は2018年4月23日、AI(人工知能)の導入に向けたコンサルティングサービス「HPE Artificial Intelligence Transformation Workshop」とディープラーニング向けコンピューティングシステム「HPE Apollo 6500 Gen10 System」を発表した。
HPE Artificial Intelligence Transformation Workshopは、「HPE Pointnext」のAIに関する専門家が、AIやデータ分析に最適なプラットフォームを設計するサービス。AIの導入やデータ分析に最適なアーキテクチャの策定などのコンサルティングを提供して、AIの早期実働を目指す。
HPE Pointnextは、Hewlett Packard EnterpriseのITエキスパートが、ハイブリッドITやクラウドコンピューティング、Intelligent Edge、IoT(Internet of Things)などについてコンサルティングや設計、実装から運用までを提供するサービス。
一方のHPE Apollo 6500 Gen10 Systemは、NVIDIAのGPU「Tesla V100」を8台内蔵した、4Uサイズのラックマウント型コンピュータ。GPU間をPCI Express Gen3よりも最大10倍高速なNVLink 2.0で接続する。機械学習向けのライブラリである「TensorFlow」や「Caffe2」を利用したディープラーニングに関するベンチマークテストでは、ディープラーニングの学習処理は、前世代の「HPE Apollo 6500 Gen9 System」と比べて3倍に高まったという。単精度浮動小数点演算性能は最大125TFLOPS。最小構成の価格は、248万5000円(税別)。
さらにHPEは、ディープラーニング処理に向けたツール群「HPE Deep Learning Cookbook」も発表した。これに含まれる「HPE Deep Learning Performance Guide」は、導入環境のベンチマーク測定値に関する知識ベースを活用して、GPUの種類や必要な台数など、システムに必要な機能や構成を容易に選択できるようにガイドする。実際のベンチマーク測定値を分析性能モデルで解析することで、ワークロードの処理性能を評価して、ハードウェアやソフトウェアスタックの最適な構成を推奨する。また既存のハードウェアについても、AIやディープラーニング処理を実行した際の処理性能上のボトルネックを検出することができる。
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