ブロックチェーンで文書改ざんを防止、インフォテリアが新ソリューションを開発:スマートフォンとQRコードを使って文書改ざんを確認
インフォテリアは、ブロックチェーン技術とモバイル機器を活用した文書改ざん検知ソリューションを開発した。ブロックチェーンに格納したハッシュ値と、手元の文書から取得したハッシュ値を比較することで、改ざんを検知する。
インフォテリアは2018年6月21日、ブロックチェーン技術とモバイル機器を活用した文書改ざん検知ソリューションを開発したと発表した。同社のブロックチェーン業務適用コンサルティングのメニューとして2018年7月2日に提供を開始する。
このソリューションは、まず、改ざんを検知したい文書のハッシュ値をブロックチェーンに書き込み、文書データと改ざん検知用のQRコードを、同社が提供するモバイル機器向けのコンテンツ管理システム「Handbook」に格納する。改ざんされていないことを確認するには、Handbookに格納しておいたQRコードをスマートフォンで読み込み、Handbook内の文書から取得したハッシュ値と、ブロックチェーンに格納したハッシュ値を比較する。ハッシュ値が同一であれば、改ざんされていないと判断できる。
今回のソリューションが提供されるブロックチェーン業務適用コンサルティングは、事業会社の経営企画部門や新規事業企画部門などの、ブロックチェーンを使った新規ビジネスの検討や既存ビジネスの改善などを支援するコンサルティングサービス。
ブロックチェーン技術はこれまで、FinTechに向けて主に金融業界で利用されてきた。最近では、ブロックチェーンの「改ざんできない」という特性が、社会問題化する文書改ざんを解決するとして注目を集めている。インフォテリアでは、今回開発したソリューションは、こうした文書改ざん問題を技術的に解決するとしている。
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