レオパレス21、賃貸業務の物件確認対応とメール追客をAI活用システムで自動化 作業時間とコストの大幅削減へ
レオパレス21は、レオパレスセンター全店舗に物件確認電話の自動応答システム「ぶっかくん」を、法人営業部に自動追客機能を備える営業支援システム「ノマドクラウド」を導入。顧客対応の品質向上を図るとともに、年間約7万2000時間の作業時間削減と、約1億6932万円のコスト削減を目指す。
レオパレス21は2018年9月13日、物件確認電話に自動応答するシステム「ぶっかくん」と、不動産賃貸・仲介会社向けの営業支援システム「ノマドクラウド」を導入すると発表した。ぶっかくんは2018年9月13日にレオパレスセンター全店舗に導入、ノマドクラウドは2018年9月18日に法人営業部に導入する。
今回導入するぶっかくんとノマドクラウドは、不動産賃貸・仲介会社向けにAIを活用したシステム開発などを手掛けるイタンジが提供するクラウドサービス。
ぶっかくんは、不動産仲介会社などからの物件確認電話に対応する自動応答システム。不動産管理会社の受電の5〜6割を占める空室確認電話に対し、24時間365日、最新情報を基に自動応答し、図面をFAXで自動送信することもできる。また、受電データの可視化、分析機能も備え、業務効率化を支援する。
今回、物件確認電話の受電対応をより効率化するため、レオパレス21独自の管理画面を開発。レオパレス21の物件データベースとぶっかくんのシステムを連携し、図面や見積もりの取り寄せを自動化した。
ノマドクラウドは、メール追客(物件提案)機能や、AIチャット、マーケティングオートメーション機能などを備えた顧客管理(CRM)/営業支援システム。物件探しをする法人顧客に対し、個々の顧客の専用画面で問い合わせ内容を自動で取り込み、希望条件に合った物件情報の自動配信などを行う。
また、顧客から問い合わせの約5〜6割をAIが回答し、LINEやWebチャットでコミュニケーションを行うメッセージ機能も備える。
今回、レオパレス21独自の物件検索システムとの連携など、カスタマイズしたシステムを導入した。
これまでレオパレス21では、集客、問い合わせ対応、物件の空室確認、内見対応という一連の不動産賃貸業務を、電話やFAX、メールなどを利用して行ってきた。今回、自社の業務に最適化した2つのシステムを導入することで、スピーディーで高品質な顧客対応、業務効率化、業務コスト削減などを図り、年間で約7万2000時間の作業時間削減と、約1億6932万円のコスト削減を見込む。
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