日頃のPC操作からRPA適用業務を選定、RPAロボ作成・運用支援ツールも提供――NEC、RPAソリューションを拡充
NECは、RPAに適した作業候補を分析、提案するSIサービスを2019年2月に、RPAロボットの作成・運用を支援するパッケージソフトを2018年12月に提供開始するなど、RPAソリューションの拡充を図る。
NECは2018年10月22日、RPA(Robotic Process Automation)ソリューションの拡充を発表。PCの操作ログを基に、RPAを導入する業務の選定を支援する「NEC業務改善ソリューション 業務分析サービス」と、RPAロボットの作成、運用を支援する「NEC Software Robot Solution 業務分析パック」を提供する。また、RPA製品のラインアップにUiPath製品を追加する。
NEC業務改善ソリューション 業務分析サービスは、2019年2月に提供開始予定で、価格は150万円(税別)から。
PC操作ログから日頃の業務の流れや詳細な作業内容、所要時間などを可視化して、RPAの適用候補業務を抽出し、効果的なRPA運用を提案する。また今後、持続的な業務改善を進めるための効果指標(納期短縮や費用低減、品質向上など)の定量化や、モニタリングできる仕組みなどを順次提供する予定。
同サービスにより、RPAを活用した持続的な業務改善を行えるようになるとしている。
NEC Software Robot Solution 業務分析パックは、上記の業務分析サービスでも使用する操作ログから業務を可視化、分析する機能と、これまでに700社以上で利用実績があるNECのRPA製品「NEC Software Robot Solution」を組み合わせたパッケージで、2018年12月に提供を開始。価格は3カ月で50万円(税別)から。
PCの操作内容を記録、集計し、作業の流れや手作業量を可視化する他、ロボット作成時に役立つ作業手順書を自動生成する機能を備える。RPA化の候補作業の抽出や現状の業務整理が容易になる。
人によるPC操作に加え、NEC Software Robot Solutionで作成したロボットの動作も記録できるため、ドキュメント不足や担当者の異動などで管理しきれなくなったロボットの振る舞いも可視化できるなど、円滑なロボット作成、運用を支援するという。
また、併せて、RPAのパートナーリングを拡大し、RPA製品ラインアップにUiPath製のRPAを追加。2018年10月22日から、同社製品の取り扱いを開始した。
NECグループでは、バックオフィス系の共通業務などに、NEC Software Robot Solutionをはじめとした複数のRPA製品を活用して業務効率化を図るとともに、業務に応じた使い分けや効率的な運用方法を検証。今回、グループ内のRPA基盤にUiPathのRPAも追加し、社内業務に適用した。今後、自社内での実証成果を基に、柔軟なRPA運用方法を提案していくとしている。
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