@ITが運営するコラム(ブログ)コーナー「エンジニアライフ」では、現役エンジニアたちが日々、思うこと、考えたことをポストしています。
本稿は、2018年10月にエンジニアライフにポストされたコラム(ブログ)の中から印象的なものを、(編)が独断と偏見でピックアップして振り返ります。
今月は、複数のコラムニスト(ブロガー)たちが、「自己投資」について思うところを書きました。
自己投資は手段です
自己投資まつりのきっかけは、「守銭奴エンジニアが考えていること」の「手塚規雄」さんが2018年10月4日にポストした「自己投資は大事ですが、投資の分だけ回収できていますか?」でした。
手塚さんは、投資というからにはリターン(成果)が必要であり、成果の伴わない自己投資は、リターンへの「手段」ではなく、それ自体が「目的」になってしまっているのではないか、と読者に問い掛けました。
自己投資はバクチだ!
これに対し、投資に100%のリターンを期待するのはナンセンスと切り返したのは、「ヒエログリフ -エンジニア版-」で、絶賛吠えまくり中の「Horus」さんです。
「自己投資は博打だ」で、確実にリターンがあるのなら、それは「投資ではなく買い物」と説明し、自己投資は「未来に対してのアプローチなので保証」はない、「損する覚悟」を持って挑め! と読者にハッパをかけました。
ホームランを狙え!
2人の意見の両方を取って、自己投資はバクチなので10割バックはないけれど、1割ぐらいはでっかいリターンを得られるようにしよう、と説くのは「IT技術を日常生活で活かそう」の「abekkan」さんです。
「自己投資の回収打率は低くてもいい -ホームランを狙え!」で、「10個投資したうちの1つでも自分の仕事や将来を大きく変えるホームランになれば、投資した甲斐はあるはず」と説明し、さらに「自腹を切って『自己』投資して研修などを受講した場合は、『回収してやろう』と、より気合いが入って習ったことが身に付く」と、「自腹投資」を勧めます。
自己投資は自己満足です
「リターンとか考えなくても良いのでは?」と提案するのは、「月曜7時の男」こと「5分間キャリア・コンサルティング」の「キャリアコンサルタント高橋」さんです。
「自己投資に軽く数百万は使っている」という高橋さんは、「自己投資について考える」で、その数百万円分の経験を、「自己投資をすることが重要なのではなく、自己投資をした結果をどう生かすか、どうアウトプットするか、の方が何倍も重要でした。そして、その結果やアウトプットはごく限られた領域を除き、自己投資をしなくてもできるばかりでした。つまり、自己投資をしてもしなくても結果は変わらなかった」と振り返り、「自己投資は自己満足だ」と結論付けます。
高橋さんにとって「自己満足はとても大切」で、「前に進もうとするパワー」になるそうなので、その「パワー」こそが「リターン」なのかもしれません。
趣味でいいじゃないですか
高橋さんと同じく「結果を気にせずプロセスを楽しもう」と考えるのは、ツンデレPython嬢に振り回される「Python なんて、大っ嫌い!」を執筆する「ちゃとらん」さんです。
「自己投資まつり」で、「私はテニスが趣味ですが、自己投資とは思っていません。テニススクールに通ったからと言って、賞金で回収しようとは思いません」と体験を話し、「“自己投資”でなく、“趣味”でいいじゃないですか」と提案します。
さらに、投資とは「チャレンジ」であり、チャレンジには「失敗」がつきものと解説し、「チャレンジすること自体が、目的でよいのです」との考えを披露しました。
自己投資とは何なのか、手段なのか目的なのか、さまざまな考えがあります。「私はこう思うどー」「もっと違う考え方があるじょー」という方は、コラムニストになって、ご自身の意見をアウトプットしてみませんか?
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