「理想的なリーダー像」なんてリファクタリングしちゃえ:仕事が「つまんない」ままでいいの?(48)(1/3 ページ)
もし、上司から会議室に呼ばれて、「来月からリーダーをやってくれない?」と言われたら、あなたはどうしますか? 引き受けてもいいと思いますか――?
2018年12月2日、秋田県北部男女共同参画センター主催の「働く×女性×産直―原石を磨くプロジェクト―」というフォーラムで、「楽しく働く」をテーマに講演いたしました。
講演の後は討論会です。下は20代、上はベテラン世代までの女性を中心とした参加者全員で、産地直売所で起こっている「課題」について話し合ったところ、「リーダーのなり手がいない」という議題が上がりました。
リーダー不在――IT業界でも同様の問題があるのではないでしょうか。特にエンジニアは、他の業種に比べて若くしてリーダーになる人が少なくありません。
仕事の不満や悩みを解消するヒントをお届けする本連載。今回は、フォーラムでいただいたリーダー側/現場側の皆さんの本音を交えつつ、「これからのリーダー育成」についてお話しします。これからリーダーになる(ならなければいけない)人や、リーダー育成に悩んでいるあなたの、お役に立てば幸いです。
誰も「リーダーになりたくない」
討論会の途中で、コーディネーターが私に、次のように尋ねました。
「最近の問題の一つ――『女性のリーダー育成』について、竹内さんはどう思われますか?」
私はまず「リーダーの育成問題は、女性に限らず、多くの企業でも抱えているテーマだと思います」と答え、その後、こう思いました。「そもそも、参加者の中で、『リーダーをやってもいい』と思っている人はどれぐらいいるのだろう?」と。
そこで、会場の皆さんに質問してみました。
「皆さんに質問です。もし、明日職場で『リーダーをやってほしい』と言われたらどうしますか? 引き受けてもいいという方は、手を挙げてください」
……手を挙げた人は1人もいませんでした。「まぁ、そうだろうな」と予想はしていましたが。すると、参加者の1人が口を開いてくれました。
「リーダーが必要なのは分かります。でも、リーダーって一人で責任を追わなければいけないし、周りからも評価されにくいし、積極的にやろうとは思えません」――これは、現場の生の声だと思いました。
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