年収は新卒でも1000万円、生涯エンジニアも可――シリコンバレーで働く魅力:家賃はめちゃんこ高いけど(2/3 ページ)
シリコンバレーで20年近くにわたりITエンジニアとして働いてきた「エル氏」が、かの地の魅力、仕事や生活の実情、どうやったら働けるのかなどを等身大でお伝えする連載、いよいよスタートです。SNSに日々の文句を垂れ流しているそこのあなた、そんなに日本が嫌ならシリコンバレーで働きませんか?
暑過ぎず、寒過ぎずの快適な気候
ゴールデンゲートブリッジ:サンフランシスコ湾の入り口に掛かるゴールデンゲートブリッジ。約20分で歩いて渡れるが、たいがい強風で挫折する。写真は橋を北からみた様子。写真の左奥がサンフランシスコ市内、右側が太平洋、ちょうど向かいが福島と宮城の間辺りとなる
シリコンバレーは、何といっても気候が素晴らしく過ごしやすい。夏は暑過ぎず、冬は雪が降らず、1年を通じて温暖な気候が続く、ITエンジニア向きの気候といえます。特に春から秋にかけての半年間は、ほとんど雨が降ることがなく、空気が乾燥してさわやかな日が続きます。ただし日本と同様に、春や秋には花粉がキツい時期があります。
1年中過ごしやすいのはいいのですが、四季がはっきりしている日本の気候が懐かしくなることもあります。特に雨のない夏場は、街中がホコリっぽく感じます。
そして「バレー」という名前の通り、シリコンバレーはすぐ近くをぐるりと山と海で囲まれた谷間にあります。アウトドアでバーベキューをしたり、少し足を伸ばしてハイキングやスキーやサーフィンをしたりも日帰りで十分でき、最先端の環境で働きつつ常に自然を身近に感じることができます。
ワインで有名なナパバレーは車で2時間ほどのところにあります。ヨセミテ国立公園で1泊2日のキャンプをしたり、グランドキャニオンまでドライブしたり、アウトドア派には最高の環境です。
一方、海外で生活すると恋しくなるのが日本の文化や食べ物です。
しかし、外国の割には日本食を扱う食料品店やレストランが充実しているので、(希望すれば)3パックで$1ちょっとの納豆だって毎日食べられます。シリコンバレーは、世界で最も簡単に日本食が手に入れられる地域の一つといっていいでしょう。
仕事人間じゃないんだよ
働く環境は、仕事とプライベートをきっちり分けて、プライベートを大切にする考え方が深く根付いています。
与えられた責任をきちんとこなしている限り、出退勤の時間や有給休暇をいつ、何日取得するかを誰かにとやかく言われることはありません。ある意味元祖働き方改革。人間関係がドライです。
仕事の後は自分自身や家族との時間として、日が長い夏場には子どもと外で遊んだり、趣味や地域のスポーツに参加したり、人それぞれに思い思いに時間を過ごしています。
また、どうしても日中にしなければいけない用事があったり、家族が病気になったりしたら、自宅勤務に切り替えて、ミーティングには電話やオンライン会議で参加したりします。
全ては個人の常識的な判断に任されているのです。
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