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VMwareがKubernetes製品群「VMware Tanzu」を正式リリース「20年前のサーバ仮想化と同じくらい重要」

VMwareは2020年3月10日(米国時間)、経営/技術/製品トップたちがビデオで登場するWebキャストを行い、2019年8月下旬の「VMworld 2019」で戦略レベルの発表をしていたKubernetes製品群「VMware Tanzu」の正式リリースを発表した。

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 VMwareは2020年3月10日(米国時間)、経営/技術/製品トップたちがビデオで登場するWebキャストを行い、2019年8月下旬の「VMworld 2019」で戦略レベルの発表をしていたKubernetes製品群「VMware Tanzu」のリリースを発表した。同社は日本でも、3月11日午前10時30分よりWebキャストを行う。

 VMware CEOのパット・ゲルシンガー氏はVMworld 2019で、「Kubernetesは当社にとって、クラウドや20年前の仮想化、あるいはおそらくJavaと同じくらい、重要な意味を持つ」と話していた

 VMwareは同社のKubernetesディストリビューションである「VMware Tanzu Kubernetes Grid」、マルチクラウドKubernetes管理ツール「VMware Tanzu Mission Control」、買収したBitnamiの技術に基づくアプリケーションカタログの「VMware Tanzu Application Catalog」を、同日に提供開始した。「Project Pacific」と呼んでいたKubernetes統合エディションを含む「VMware vSphere 7」や「VMware Cloud Foundation 4」は、5月1日までに提供開始の予定という。


vSphere 7では、開発チームが行うKubernetes環境の操作(右下)が、vSphere運用担当者のvSphere Client(左上)にリアルタイムに反映される

 Tanzu Kubernetes Gridは、Kubernetesコミュニティで開発が進む「Cluster API」と呼ばれるKubernetesクラスタライフサイクル管理のフレームワークを通じ、vSphere、パブリッククラウドの仮想インスタンスサービス、ベアメタルサーバなど、多様な環境におけるKubernetes環境の構築やそれ以降の運用を容易にしようとしているのが特色の1つ。同機能は、現時点ではvSphereとAmazon EC2をサポートしている。

 Tanzu Mission Controlは、マルチクラウド、マルチKubernetesの統合管理ツール。Tanzu Kubernetes Gridに加え、Cloud Native Computing Foundation(CNCF)が認定した全てのディストリビューション、さらにAmazon Web Servicesの「Amazon Elastic Kubernetes Service(Amazon EKS)」、Microsoft Azureの「Azure Kubernetes Service(AKS)」 Google Cloud Platformの「Google Kubernetes Engine(GKE)」といったパブリッククラウドのKubernetesクラスタを統合管理できる。開発チームがそれぞれ好みのKubernetesサービス/ディストリビューションを使う一方、組織としてのポリシー管理/ガバナンスが図れる。統合的なアイデンティティ管理/アクセス制御も可能。

 Tanzu Application Catalogは、オープンソースアプリケーション/アプリケーションコンポーネントのカタログで、各組織は自社のセキュリティやコンプライアンスの要件を満たすソフトウェアを開発者に提供できる。

 「VMware vSphere 7」「VMware Cloud Foundation 4」では、Kubernetesを統合したエディションを提供する(サーバ仮想化のみのエディションも提供)。Kubernetesを統合したエディションでは、Kubernetesを文字通りvSphereに埋め込んでおり、KubernetesからvSphereの各種リソースを定義・管理できる。

 開発チームはvSphere上でセルフサービス的にKubernetes環境を構築して利用できる。開発者はvSphere管理者に仮想マシンレベルの作業を依頼するなどの必要がない。一方、vSphere管理者は、同製品の管理ツールである「vSphere Client」を通じ、開発チームがやっていることをリアルタイムで把握でき、キャパシティプランニングなどができる。こうして開発チームとITインフラ運用担当者との役割分担が自然にできることがポイントになっている。

 関連記事としては、こちらをご覧いただきたい。

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