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Red Hat、OpenShift で仮想マシンに対応へ、「レガシーな仮想化基盤は不要に」リフト&シフトの選択肢広げる

Red Hatは2020年4月28日(米国時間)、OpenShiftに、仮想マシン対応を組み込むことを発表した。これによって、「レガシーな仮想化基盤に余計な費用を支払う必要はなくなる」としている。

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 Red Hatは2020年4月28日(米国時間)、OpenShiftで仮想マシンをコンテナと共にKubernetes上で稼働できる「OpenShift Virtualization」を技術プレビュー版(technology preview)として提供すると発表した。これによって、「レガシーな仮想化基盤に余計な費用を支払う必要はなくなる」としている。

 OpenShift VirtualizationでRed Hatは、KubeVirtプロジェクトにおいて開発されてきた機能を製品化した。仮想マシンをKubernetesのオブジェクトとして管理、コンテナやサーバレスと同居するアプリケーションをKubernetesで制御できる。これにより、既存/新規のアプリケーションをコンテナ化することなく、仮想マシンのままでOpenShiftの管理下に取り込める。同機能はOpenShiftの機能の1つとして提供されるため、別の費用は発生しない。

 既存の業務システムを即座に改修することが困難なために、コンテナへのリフト&シフトを考えるケースがあるが、例えばWindows Serverに関し、KubernetesではWindows Server 2019以上しか対応していない。一方今回のOpenShift Virtualizationによって仮想マシンのままで取り込めば、より古いバージョンのWindows Server上で稼働してきたアプリケーション(やデータベース)を、Kubernetesによる管理の下で稼働できる。

 仮想マシンアプリを改修することなく(あるいは最低限の改修のみで)、コンテナアプリとの併用によってスケールするアプリケーションに変えることができるとRed Hatは強調する。その上で、マイクロサービス化は段階的に進めればよいという。

 OpenShift Virtualizationでは、「VMware vSphere」「Red Hat Virtualization」「Red Hat OpenStack Platform」から、仮想マシンをKVM上にウィザード形式で直接移行できるという。

 Red Hatは「OpenShift Virtualization: What's new with virtualization from Red Hat」と題したブログポストの「VMwareの顧客にとってのメリットは?」と題した部分で、次のように述べている。

 「OpenShiftとOpenShift VirtualizationでVMwareユーザーは、オープンソースによる革新と、純粋なKubernetesネイティブなインフラの俊敏性および性能をに基づく、単一のアプリケーション開発/管理プラットフォームに標準化できる。(中略)仮想マシン中心の基盤に対し、OpenShiftのKubernetesネイティブなコンテナ中心の基盤は、社内の開発者がデータセンターにおいてコンテナベースの開発・運用モデルを要求し続ける中で、先見性を持った、将来性のある持続可能なモデルを提供できる」

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