IPA、情報セキュリティマネジメント試験と基本情報技術者試験の実施を延期へ:秋期高度試験区分は2020年度内の実施を見送り
IPAは、2020年10月18日に実施予定の情報処理技術者試験のうち、「情報セキュリティマネジメント試験(SG)」と「基本情報技術者試験(FE)」の実施を延期する。秋期高度試験区分は、全ての区分で2020年度の試験実施を見送る。
情報処理推進機構(IPA)は2020年9月18日、同年10月18日に実施予定の情報処理技術者試験のうち、「情報セキュリティマネジメント試験(SG)」と「基本情報技術者試験(FE)」の実施を延期し、2020年度中にCBT(Computer Based Testing)方式で実施すると発表した。さらに、実施可否を検討していた秋期高度試験区分も、全ての区分で2020年度の試験実施を見送り、2021年度春期試験での実施を予定している。
これらの試験は、2020年3月24日に取りやめを発表した2020年度春期情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験の代替試験。
CBT方式は従来の紙試験とどう違うのか
情報処理技術者試験の「情報セキュリティマネジメント試験(SG)」と「基本情報技術者試験(FE)」の延期は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で試験会場を十分に確保できないことが理由。紙試験の代替として2020年度中に実施予定のCBT方式では、受験者は複数の日程から受験日と会場を選択し、コンピュータに表示された試験問題に対してマウスやキーボードを使って解答する。
「情報セキュリティマネジメント試験(SG)」と「基本情報技術者試験(FE)」の受験手数料の返還と一部免除申請期間の延長に関する情報は、IPAのWebサイトで公表するとしている。情報処理技術者試験のうち、「情報セキュリティマネジメント試験(SG)」と「基本情報技術者試験(FE)」以外の7区分は、予定通り実施する。
一方、秋期高度試験区分は、2020年11月以降の実施を検討していたが、情報処理技術者試験の2区分と同じく試験会場を十分に確保できないことから、「ITストラテジスト試験(ST)」「システムアーキテクト試験(SA)」「ネットワークスペシャリスト試験(NW)」「ITサービスマネージャ試験(SM)」の2020年度内の試験実施を見送り、2021年度春期試験で実施する予定としている。
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