ハードウェアの制約でWindowsの新規インストールを開始できない場合の「抜け道ガイド」:山市良のうぃんどうず日記(196)
Windows Serverのインストールイメージ「install.wim」はサイズが大きく、このサイズの問題とインストール対象のサーバハードウェアの制約で新規インストールを開始する方法がないという状況が生まれることがあります。そのような“詰んだ状況”に陥ったとしても、実は意外と簡単な方法でインストールを進めることができます。
Windows Server 2016で遭遇する(かもしれない)インストールを開始できない問題
「Windows Server 2016」以降のインストールメディアのサイズは大きく、片面1層DVDメディアのサイズ4.7GBを超える場合もあります。また、インストールイメージを含む「\Sources\Install.wim」は4GBを超える場合もあり(Windows 10の場合はよりサイズが最適化された「Install.esd」が使用されます)、これはFAT/FAT32ファイルシステムで許容される最大の4GBを超えています(画面1)。
そのため、Windows Server 2016登場時には利用可能な光学ドライブやメディアの有無(書き込み可能なBlu-rayドライブがない、そもそも光学ドライブがないなど)やハードウェアのその他の制約から、新規インストールを開始する方法がないという状況に陥ることもありました。
USBフラッシュドライブを4GB以上の単一ファイルを格納可能なNTFSやexFATファイルシステムでフォーマットし、ブート可能なインストールメディアを作成することは可能です。しかし、インストール先のハードウェアによってはFAT/FAT32フォーマットのUSBデバイスでなければ起動できないというものもあります(写真1)。企業によっては、外付けUSBドライブからの起動を禁止しているところもあるかもしれません。
以下のWindows Server 2016登場時に書かれた記事では、インストールメディアのさまざまな作成方法を説明していますが、そのどの方法も利用できないという場合があるのです。「Windows 10 バージョン2004」以降もボリュームライセンス用のISOイメージも同様にサイズが肥大化しています。
- Windows Server 2016インストール用のUSBメモリやDVD-Rを作成する(@IT:Tech TIPS)
用意するものはWinREディスクとインストールメディア
Windows Serverのインストールメディアから起動する方法がないという、一見“詰んでしまった”状況でも、実は、意外と簡単な方法でインストールを開始、完了することがでます。
用意するのは「Windows回復環境(Windows Recovery Environment、WinRE)」を含むブータブルメディア(CD/DVDメディアやUSBドライブ)と、インストールしたいWindows Serverのインストールメディアの内容を含むディスクです。
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