DXを推進する「デジタルリーダー」の確保には知的好奇心の刺激が重要 NTTデータ経営研究所が調査結果を発表:「デジタルリーダーの志向性調査」
NTTデータ経営研究所は、「デジタルリーダーの志向性調査」の結果を発表した。同社はデジタルリーダーを確保するには、優秀な人材が集まったチームに配属するだけでなく、挑戦的な役割を与えて知的好奇心を刺激し続けることが重要だと分析している。
NTTデータ経営研究所は2021年3月25日、「デジタルリーダーの志向性調査」の結果を発表した。それによると「デジタルリーダー」は、自身の専門領域にかかわらずさまざまな分野での経験を求め、周囲と協調しながら自分を高めていきたいと考えている点が「デジタルエンジニア」と異なっていることが分かった。ここでいうデジタルエンジニアとは「デジタル技術に秀でた人材」のこと。デジタルリーダーは「デジタルエンジニアをまとめながらデジタル技術を事業や商品、サービス、業務の変革に結び付けて、プロジェクトを推進する人材」を指す。
今回の調査は、アンケートモニターサービス「NTTコム リサーチ」に登録しているモニターを対象に実施した。調査結果によると、回答者約4800人のうち、デジタルエンジニアは6.1%、デジタルリーダーは2.4%だった。
デジタルリーダーは“人”を重視し、デジタルエンジニアは“仕事”を重視する
転職経験について聞くと、デジタルリーダーの中で転職を経験している割合は約85%で、デジタルエンジニアの約1.4倍(非デジタル人材の約1.6倍)に当たる。現在、転職の意向があるデジタルリーダーは約83%で、約46%は1年以内の転職を考えていた。1年以内の転職意向割合はデジタルエンジニアの約2倍(非デジタル人材の約7倍)だった。
転職理由は「より高い報酬を得る」と「スキルアップの学びができる環境で働く」が多かった。3番目の多い理由として、デジタルリーダーは「能力が高く刺激し合える人材と働く」こと、デジタルエンジニアは「より興味のある分野への挑戦」を挙げた。
この結果についてNTTデータ経営研究所は「デジタルリーダーは“人”を重視してチームや組織とともに成長する『チームワーク型』の働き方を、デジタルエンジニアは“仕事”を軸に自分のスキルや領域を深める『専門化型』キャリアを、それぞれ志向する」と分析する。
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