国土交通省が、BIM/CIMや3次元点群のデータを国土交通データプラットフォームで公開:「国土交通省と民間データによるデジタルツインの実現」を目指す
国土交通省は、国土交通データプラットフォームで、2018年度に発注した直轄工事のBIM/CIMと3次元点群のデータを、新たにダウンロードできるようにした。鉛直積算雨水量や災害情報なども追加した。
国土交通省は2021年5月17日、国土交通データプラットフォームで、2018年度に発注した直轄工事のBIM/CIM(Building/Construction Information Modeling, Management)と3次元点群のデータをダウンロードできるようにしたと発表した。BIM/CIMは、地形データなど3次元の「形状情報」と、構造物を構成する部材の名前や形状などの「属性情報」を持つ情報モデルのこと。
国土交通データプラットフォームのデータは、道路工事時の渋滞予測や、断水による影響が大きい施設や拠点の分析、3次元地図上現場状況を解説することによる点検計画の策定などに利用できる。
「国土交通省と民間データによるデジタルツインの実現」を目指す
今回追加したのは、岩手県の「国道45号玉川大橋上部工工事」や茨城県の「H30東関道国道354号跨道橋下部その1工事」など10件(7工事)のBIM/CIMデータと、567件(122工事)の3次元点群データ。さらに鉛直積算雨水量(単位面積の上空に含まれる雨水の総量)や災害情報、雨量観測所と水位流量観測所の位置データも追加した。
災害情報については、2019年10月の台風19号に関する災害情報事例を追加した。地方公共団体工事についても、新たに227件の電子納品データ(My City Constructionのデータ)と連携し、表示/検索/ダウンロード可能にした。
国土交通省は「国土交通データプラットフォームのデータを充実させることで、国土交通省と民間データによるデジタルツインの実現や業務の効率化やスマートシティーの推進、産学官連携によるイノベーション創出を目指す」としている。
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