4つのタイプ別「あの人と分かり合えない理由」と「対処法」:仕事が「つまんない」ままでいいの?(83)(2/3 ページ)
「仕事の段取りはサクッと済ませたいのに、相手は打ち合わせを求めてくる」「もっと話し合いたいのに、相手は効率重視で冷たい感じがする」――このような「あの人と分かり合えない」ギャップは、どうすれば埋まるのでしょうか?
「具象化」と「抽象化」――思考のクセ
「コミュニケーションのタイプ」に違いがあるように、人にはどうやら、物事を理解する上で「思考のタイプ」にも違いがあるようです。
前回、この連載で身に付けると仕事に役立つ「抽象化」思考のススメというお話をしました。抽象化とは、物事を「大きな視点で俯瞰(ふかん)的に捉える」こと。大きな視点で俯瞰的に捉えることによって「全体の構造」を把握できます。
一方、物事の捉え方には、「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「どのように」など、物事を細かく、具体的に捉える「具象化」(あるいは「具体化」)という考え方もあります。
本来、抽象化と具象化は両方大切な捉え方で、どちらかができればいいというものではありません。一方で、実際には「そもそもさぁ」のように、その上位にある目的や意味を考える(つまり、抽象化)ことが得意なタイプと、「何から始めるべきか、もっと具体的に考えましょうよ」のように、物事をより詳細に、具体的に捉える(つまり、具象化)ことが得意なタイプもいます。
このように、人には「思考のクセ」があるので、「この人は、抽象化と具象化、どちらが得意なのかな?」のように観察しながら関わると、少し違った形で相手を理解することができるでしょう。
4つの分類で自分や相手を考察してみよう
人が、物事を理解する上で「サクッと結論重視」と「じっくりプロセス重視」、「抽象化重視」と「具象化重視」という、さまざまなタイプがあるというお話をしてきました。ここからはこれらを4つにまとめて、それぞれの「コミュニケーションの特徴」を見ていきましょう。
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