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Microsoft、「PowerShell 7.2」の一般提供を開始Microsoft Updateで自動更新が可能に、ANSIサポートも強化

Microsoftはオープンソースでクロスプラットフォームのタスク自動化ソリューションの最新版「PowerShell 7.2」の一般提供を開始した。Microsoft Updateによる自動更新が可能になっている。

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 Microsoftは2021年11月8日(米国時間)、オープンソースでクロスプラットフォームのタスク自動化ソリューションである「PowerShell」の最新版「PowerShell 7.2」の一般提供を開始したと発表した。

 PowerShellはコマンドラインシェル、スクリプト言語、構成管理フレームワークで構成され、Windows、Linux、macOS上で実行できる。PowerShell 7.2はLTS(Long Term Support:長期サポート)リリースであり、3年間サポートされる。サポート終了は2024年末ごろの予定だ。

 PowerShellはマイナーバージョン番号が偶数の場合はLTSリリースであり、奇数の場合は1年間サポートされる。

 PowerShell 7.2は、同じく2021年11月8日にリリースされた「.NET 6」をベースにしている。さまざまな点でパフォーマンスが強化され、バグ修正が行われており、スクリプトで新しいAPIが使用可能になった。

Microsoft Updateによる自動更新が可能に

 Windows版PowerShellはPowerShell 7.2から、MSIパッケージを使ってインストールすれば、Microsoft Updateによる自動更新が行われるようになった。

 PowerShell 7.2をMicrosoft Storeからインストールした場合も、これまでのPowerShellと同様に自動更新される。ただし、Windows ServerでPowerShellの自動更新機能を利用するには、MSIパッケージをインストールする必要がある。Windows ServerではMicrosoft Storeがサポートされていないからだ。

 なお、MSIパッケージをインストールすると、PowerShell 7の更新とMicrosoft Updateが自動的に有効化されるが、PowerShell 7を手動で更新したい場合は、インストール時に自動更新を拒否することもできる。

 Microsoft StoreではPowerShellの安定版とプレビュー版が提供されており、両者を同じマシンで共存させることもできる。

 Microsoft Updateサポート以外の主な新機能は次の通り。

ANSIサポートの強化

 ANSIエスケープシーケンスは、コンソールとサポート対象ターミナルでテキスト修飾などを提供する業界標準の方法だ。

 こうした修飾はコマンドラインツールやシェルで情報を目立たせたり、区別したりするために広く使われている。例えば、PowerShell 7.2では、テーブルやリストビューを使うときに、メタデータとデータを色分けできるようになった。


テーブルやリストの色分け表示をしたところ(出典:Microsoft

 PowerShell 7.2では「$PSStyle」という変数が新たに導入されており、スクリプトやコマンドレットに修飾を加えることや、ANSIエスケープシーケンスの使用を簡単に制御できるようになった。$PSStyleを使って色やイタリック、背景色などを追加できる。なお、$PSStyleは変数であるため、タブ補完を使って、何ができるかを見つけることもできる。

 テキスト修飾の例を次に示す。


修飾されたテキストの例(出典:Microsoft

 $PSStyle変数を使って、使う色や修飾をカスタマイズすることもできる。例えば、テーブルヘッダとして、既定の緑色以外の修飾を使うこともできる。


イタリックのテーブルヘッダを用いたところ(出典:Microsoft

 カスタマイズを保持するには、$Profileに保存する必要がある。

PSReadLineによる予測IntelliSense

 「予測IntelliSense」は、PowerShell 7.2に搭載された「PSReadLine 2.1」の新機能だ。インタラクティブなコンソールをユーザーがより生産的に使えるように、履歴に基づいてユーザーの入力内容を予測する。この機能を使うには、有効化しておく必要がある。次の図の例では、既定色が目立つ色に変更されている。右矢印を使って予測内容を選択でき、タイピングを続けるとそれに応じて予測内容が変化する。


予測IntelliSenseを利用した作業例(出典:Microsoft、クリックで再生)

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