菌類、コーチングの研修を受ける
おひさしぶりです。元プログラマーにして採用担当、最近はエンジニアリングマネジャーでもある「きのこる先生」、一人称は菌類です。
季節は秋から冬になろうとしている今日このごろ、皆さまいかがお過ごしでしょうか。菌類は緊急事態宣言の解除に伴い、飲み会や出張が解禁されて忙しくしています。この原稿も出張帰りの新幹線で書いていますし、飲み会続きで2キロほど太ってしまいました。なるほど食欲の秋、恐ろしいワナです。
本業では、日々マネジメントの仕事をしています。ゴタゴタした雑務に追われてメンバー個々と向き合う時間が不足しているな、と思うことが増えてきたので、1on1の時間を増やすことにしました。
メンバー全員と2週間に1回1on1を実施する、と決めたのですが、これがまた結構大変です。時間がかかるのはもちろん、スケジュールの設定や話題の用意など、準備も手間が掛かります。
いざ1on1の場になると、業務連絡に終始してしまったり、全然会話がはずまなかったりと、1on1本来の目的になかなかたどり着きません。1on1ってこんなに難しいやつだったのか……と、しばし自信を失っていました。
そんなある日、「コーチング」の研修を受ける機会がありました。コーチングには幾つかの流派があるようですが、菌類が学んだ定義では、「コーチングとは、対話を重ねることを通して、クライアントが目標達成に必要なスキルや知識、考え方を備え、行動することを支援するプロセスである」とされています。
研修を受けているうちに、あることに気が付きました。
あれ、散々苦労している1on1って、対話そのものではないだろうか? それならば、コーチングにおける「対話の技術」を応用すれば、もうちょっとスムーズにできるのでは?
――ということで今回は、コーチングから学んだことを活用し、大切だが難しい1on1をうまく進めるための「技術」についてお話しします。
参考図書
そもそも1on1とは
「1on1って何だろう」という定義は検索するといろいろ出てきます。ざっくりまとめると、以下の2つです。
- マネジャーとメンバーが1対1で行う定期的な面談
- 評価や管理のためではなく成長のための時間
この時点で既に、コーチングという概念と共通点が多いことにお気付きでしょうか。
しかし、やみくもに実施しても難しいのは前述の通りです。うまくいかない1on1を振り返ってみると、パターンが見えてきました。
こんな1on1は嫌だ
1on1を実施すると、幾つかのダメなパターンにハマってしまうことがあります。業務の時間を使ってメンバーとサシで話す、というコストがかかった会話の時間で、情報伝達や情報収集、そして課題解決を一気に進めようとするあまり、ついついやってしまいがちな会話のパターンです。
それをアンチパターンとして認識しておくことで、パターンにハマるのを避けたり、ハマってしまっても軌道修正できたりするようになってきます。1on1は双方の貴重な時間を使って行うものですから、「ダメパターン」を避けて有意義な対話にしましょう。
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