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全部知りたい、全部やりたい 欲張りモニカは大好きを1つに絞り切れないGo AbekawaのGo Global!〜Monika Weissmann(前)(3/3 ページ)

ITが好き、言語も好き、広告もブランディングも好き。だから、1つのキャリアではなく、スキルに集中することにした。

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日本語は独学、最初はポップカルチャー、今は伝統的な文化に興味があります

阿部川 来日されたのは卒業後すぐですか。

モニカさん 2013年の春からです。高校生のときに日本に興味を持って、日本語の勉強をしたり文化を勉強したりしていたので(進学の際に)日本学科も考えたのですが、「日本学科で学べることは自分で勉強できるな、専門で学ぶほどではないな」と思ってやめました。大学生のころ初めて日本に遊びに来て、大学卒業後はブランディングの会社を手伝いながら、日本とポーランドを行ったり来たりしました。

阿部川 高校のころから日本語を勉強していたのですか。

モニカさん はい。地道に電子辞書を使って平仮名と片仮名を勉強していました。そのころはまだインターネットに日本語を勉強できるサイトがなかったので。大学に入ってからは図書館に日本語に関する本が幾つかあったし、インターネットには日本語を勉強したい人向けのブログやオンライン学習がどんどん出てきたので、それらを使って勉強しました。

 当時、ポーランドのヴロツワフには日本の企業の工場があったので、町には多くの日本人がいました。そこで、町に住んでいる日本人と知り合って、英語を混ぜながら日本語をどんどん使うようにしました。使いながら勉強するのが私には1番合っているんです。


編集中村
編集 中村

自分で勉強できることなら学校で学ぶ必要がない。まさにおっしゃる通りなのですが、例えば私が英語を習おうとすると何かカリキュラムを探したくなります。そうはせずに辞書を引っ張り出したり日本人に話しかけたりする行動力というか勉強への熱意は見習わなければなりませんね。そんなモニカさんだから「1つに絞るのではなく全部やりたい」という言葉に説得力があるのだと感じました。


阿部川 いい勉強法だと思います。日本文化で好きになったものはありますか。

モニカさん 1つには絞れなくて全部興味があります。大学生のときは日本のポップカルチャーに興味があったので、日本の音楽はかなり聞きました。オリコンのチャートを見たりJ-POPをよく聞いたりしました。ただ、日本に住むようになって、逆に日本の若者文化から離れているような気がします。今は茶道のイベントに行ったり着物を着たりと、心が落ち着く日本の伝統的な文化に目がいっています。

阿部川 心を落ち着かせる日本の文化、そう言っていただけるのは大変ありがたいです。2015年に個人事業主になりましたが、どういった理由からですか。

モニカさん インターンのころから柔軟性を持った働き方をしていたので、朝の9時から夜の7時まで毎日オフィスに行くような生活は私には向いていないなと思って。日本に来てからはずっとフリーランスで働いていました。ポーランドの会社も手伝いましたし、チェコのパートナー企業を見つけて手伝ってもいました。

 でもせっかく日本に住めるようになったので、日本の個人事業主として仕事をしようと思ったんですね。そこで海外のパートナーと業務委託で仕事をすることにしました。

阿部川 主な仕事内容はブランディングですか。

モニカさん はい。ブランディングやマーケティング、そしてWebサイト制作ですね。WordPressが得意だったので、Webサイト構築から運用まで手伝いました。

 2017年からある日本の会社に業務委託で入って、ほぼフルタイムで働きました。Web運用やWebディレクションをやりつつ、撮影のアシスタントなどかなり幅広いことにチャレンジしました。(日本語は)独学なのでそれまで自信がなかったのですが、日本の企業とメールや打ち合わせでやりとりできたおかげで自信が付きました。

 仕事は日本語、ポーランド語、英語がメインです。今はあまり使っていませんがフランス語とチェコ語でもリサーチはできます。


 知的好奇心の赴くまま、さまざまな情報を吸収するモニカさん。プログラミングもブランディングも「幾つかある、面白そうなもの」の一つだったが、自然とそれらはつながっていく。後編はモニカさんが今、チャレンジしていることについて。

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