私が作った生姜焼きはうまいらしいです：Go AbekawaのGo Global！〜Monika Weissmann（後）（2/3 ページ）
日本とポーランドを行き来しつつ、台湾やベルリンのメンバーとさまざまな言語を用いて、さまざまなプロジェクトに携わる。してみたいこと、興味があることが止まらないモニカさんは「全く想像も付かない未来」を楽しみにしている。
テレワークだから、どこでも働ける。台湾でもベルリンでもポーランドでも
阿部川 現在も日本にお住まいなんですよね。
モニカさん はい。2021年前半は半年ほどポーランドにいて、9月の中旬に帰ってきました。2022年の春あたりにまたポーランドに行きたいと思っています。
阿部川 半年日本にいて、半年ポーランド。いいですねえ。ポーランドでもいまと同じようにオンラインで仕事をして、またしばらくしたら日本に戻ってくる、という感じなんですね。
モニカさん ええ、日本の夏から逃げたいんです（笑）。一番気候の良いときにポーランドに行って、また日本に戻って。日本が8〜9割かな。
「夏は避暑地に行く」というとお金持ちな感じがしますが、「季節ごとに働きやすい場所に移動する」というと今どきな感じがしますよね。せっかくテレワークで仕事ができるようになったのですから私もモニカさんのように身軽に働く場所を変えてみたいと思いました。
阿部川 チームの他の外国籍の方も同じようなスタイルですか？
モニカさん 台湾人のメンバーは台湾に戻って数カ月仕事をしたり、ベルリンに住んでいるメンバーは完全にベルリンから仕事をしたり。ニューロマジックはアムステルダムにもオフィスがあります。時差がありますが、うまく時間を使い分けています。
私が作った生姜焼きはうまいらしいです
阿部川 コロナが落ち着いて外に行けるようになったら、どこに行きたいですか。
モニカさん 仕事では、週に1〜2回はチームメンバーや一緒に仕事している人に会って話をしたいです。
プライベートに関しては、旅行が好きなのでいろいろなところに行きたいです。在宅勤務でワーケーション的なものができるので、それもやりたいですね。前にやったときは京都と高野山に2週間ぐらい行きました。朝早くに仕事を始めて、（早めに仕事を終えて、終業後に）京都を観光したり、逆に11時まで（ニューロマジックは11〜15時がコアタイムのため）観光をしてから仕事をしたりしました。
今行きたいのは、雪があるところ！ パウダースノーの雪景色のところに行ってみたいと思っています。ちゃんと冬を感じたいんです。関東に住んでいると、あまり冬の感じがしなくて。どちらかというと、ながーいきれいな秋が続いていて、2月に寒くなると「ああ、冬かな」というぐらい。だから雪があるちゃんと寒いところに行って四季を感じたいです。
でも1週間ぐらいでいいかな。1週間だけ冬、後は秋と春でいいです。そんなに寒いのが好きなわけではないし、ポーランド人なので、寒くて暗い冬の経験は一生分あるので（笑）。きれいな雪景色だったら寒さは許せます。
阿部川 今、何か特別に興味があることや勉強したいことはありますか。
モニカさん 仕事とは関係ないのですが、食の歴史や食学に興味があって、（参考文献を）読んだりしています。きっかけは日本食です。日本に来るまではあまり食に興味がなかったのですが、日本の食に対する考え方や思いを知って、「ああ、食べ物って面白いな」って。
社会と食べ物の関係性とかかなり面白くて。今では料理全般に興味があります。食文化も知れば知るほど難しい世界だと思いますね。趣味でやっているんですけれど、いつかサステナビリティやフードテックとつながる可能性もあります。食から見て、世界は面白いなと思います。
阿部川 食べられないものはありますか。
モニカさん 体質的に食べられない食材があります。それが悔しいんです、すごくおいしいのは分かっているのに。何でも食べられる人がうらやましい。いろいろな料理の本とか番組とかお店に行って、食べられないものがいっぱい出てくると、何か悲しいんです。
阿部川 逆に、そうだからこそ知識の部分では感動できるというか、「これ、食べたらおいしいんだろうな」と思うのは楽しいことですよね。
モニカさん 食べられなくても、食べられる人のために料理を作りたいです。だから、味見ではなくて匂いで調味料を調整しています。私は生姜焼きが食べられないんですけど、私が作った生姜焼きは「うまい」らしいです（笑）。自分で言うのは恥ずかしいんですけど。
阿部川 科学的においしいものって解明できますからね。基本的に成分と分量ですから、理論的に作れるはずなので。
モニカさん 感覚や味覚は全部個人差がすごいですね。視覚も、みんながちょっとずつ違う世界を見ていると思うんです。同じ色であっても100人に聞けばそれぞれ違う見方があると思う。味覚もそれと同じで、それが面白い。誰かが好きなものは、他の人の嫌いなものとか。この食材には悪くない、このやり方は悪くない、ただ人それぞれだと思います。
モニカさんの生姜焼き、食べてみたいです！
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ユーレカ！ プログラミングに出会って、青空が眼前に広がった
数字が好きで人の役に立つ仕事をしたかったコロンビアの女の子は今、ITと医療の真ん中でCOVID-19のワクチン開発支援に取り組んでいる。
“紫のリス”の大冒険――ある女性エンジニアが、テレコム業界を変革するCEOになるまで
全米屈指の経営改善のスペシャリストとして知られ、テニス選手としても活躍する、OptivaのCEO、Danielle Royston（ダニエル・ロイストン）氏。世界を飛び回る彼女は、もともと経営者になりたかったわけではなく、「エンジニア一筋」のキャリアを目指していた――そんな彼女が語る転身のきっかけと、全てのエンジニアに向けたメッセージとは？
Amazonは知らなかったけど、Webでサービスをやりたかった
グローバルに活躍するエンジニアを紹介する本連載。今回はカインズの崔国（サイ・コク）氏にお話を伺う。コンピュータに夢中になった中国の少年は「閉じられたWeb」の世界でも新しいサービス開発を夢見ていた。
ドラえもんのタイムマシンに乗って、僕は日本にやってきた
ドラえもんの想像力に憧れ、タイムマシンに乗るような気持ちで日本にやってきたベトナムの青年は、ほんやくコンニャクを作りたいと自然言語処理を学ぶようになった。