インメモリOLTPテーブルのメモリ消費量に関する統計を出力する:SQL Server動的管理ビューレファレンス(136)
「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、インメモリOLTPテーブルのメモリ消費量に関する統計の出力について解説します。
本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理ビュー「sys.dm_db_xtp_table_memory_stats」における、インメモリOLTPテーブルのメモリ消費量に関する統計の出力について解説します。対応バージョンは、SQL Server(サポートされている全てのバージョン)、「Azure SQL Database」「Azure SQL Managed Instance」です。
概要
SQL ServerではインメモリOLTPを使用することでトランザクション処理やデータ取得、データロード、一時データ・シナリオのパフォーマンスを最適化できます。インメモリOLTPでは、データアクセスやトランザクション実行は、従来のディスクベースのオブジェクトとは異なるアルゴリズムで処理されます。
インメモリOLTPでユーザーデータを格納するには、従来のディスクベースのテーブルではなく、メモリ最適化テーブルを使用します。メモリ最適化テーブルのプライマリストレージはメインメモリとなり、ディスク上にはデータの持続性を実現するために記録されます。
「sys.dm_db_xtp_table_memory_stats」動的管理ビューを使用することで、メモリ最適化テーブルとインメモリOLTPシステムテーブルのメモリ消費量に関する統計を出力できます。
出力内容
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
object_id | int | テーブルのオブジェクトID インメモリOLTPシステムテーブルの場合はNULL |
memory_allocated_for_table_kb | bigint | このテーブルに割り当てられているメモリ |
memory_used_by_table_kb | bigint | 行バージョンも含めて、このテーブルによって使用されているメモリ |
memory_allocated_for_indexes_kb | bigint | このテーブルのインデックスに割り当てられているメモリ |
memory_used_by_indexes_kb | bigint | このテーブルのインデックスで消費されたメモリ |
動作例
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