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レプリケートされたスキーマに関する情報を出力する:SQL Server動的管理ビューレファレンス(146)
「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、レプリケートされたスキーマに関する情報の出力について解説します。
本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理ビュー「sys.dm_repl_schemas」における、レプリケートされたスキーマに関する情報の出力について解説します。対応バージョンは、SQL Server(サポートされている全てのバージョン)です。
概要
SQL Serverでは、レプリケーション機能を使用することでデータベースから別のデータベースにデータやデータベースオブジェクトをコピーして配布し、データベースを同期させることが可能です。
「sys.dm_repl_schemas」では、レプリケートされたスキーマに関する情報を出力します。
出力内容
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
artcache_schema_address | varbinary(8) | メモリ内のスキーマ構造のアドレス |
tabid | bigint | レプリケートされたテーブルのID |
indexid | smallint | パブリッシュされたテーブルのクラスタ化インデックスのID |
idSch | bigint | テーブルスキーマのID |
tabschema | nvarchar(510) | テーブルスキーマの名前 |
ccTabschema | smallint | テーブルスキーマの文字の長さ |
tabname | nvarchar(510) | パブリッシュされたテーブルの名前 |
ccTabname | smallint | パブリッシュされたテーブル名の文字の長さ |
rowsetid_delete | bigint | 削除された行のID |
rowsetid_insert | bigint | 挿入された行のID |
num_pk_cols | int | 主キー列の数 |
pcitee | binary(8000) | 計算列の評価に使用されるクエリ式の構造へのポインター |
re_numtextcols | int | レプリケートされたテーブル内のバイナリラージオブジェクト列の数 |
re_schema_lsn_begin | binary(8000) | スキーマバージョンのログ記録に関する最初のログシーケンス番号 |
re_schema_lsn_end | binary(8000) | スキーマバージョンのログ記録に関する最後のログシーケンス番号 |
re_numcols | int | パブリッシュされた列の数 |
re_colid | int | パブリッシュされた列のID |
re_awcName | nvarchar(510) | パブリッシュされた列の名前 |
re_ccName | smallint | 列名の文字数 |
re_colattr | tinyint | パブリッシュされた列の属性 |
re_maxlen | smallint | パブリッシュされた列の最大長 |
re_prec | tinyint | パブリッシュされた列の有効桁数 |
re_scale | tinyint | パブリッシュされた列の小数点以下桁数 |
re_collatid | bigint | パブリッシュされた列の照合順序 |
re_xvtype | smallint | パブリッシュされた列の型 |
re_offset | smallint | パブリッシュされた列のオフセット |
re_bitpos | tinyint | パブリッシュされた列のビット位置 |
re_fNullable | tinyint | パブリッシュされた列がNULL値をサポートするかどうか |
re_fAnsiTrim | tinyint | パブリッシュされた列でANSI trimを使用するかどうか |
re_computed | smallint | パブリッシュされた列が計算列であるかどうか |
se_rowsetid | bigint | 行セットのID |
se_schema_lsn_begin | binary(8000) | スキーマバージョンのログ記録に関する最初のログシーケンス番号 |
se_schema_lsn_end | binary(8000) | スキーマバージョンのログ記録に関する最後のログシーケンス番号 |
se_numcols | int | 列の数 |
se_colid | int | サブスクライバーでの列のID |
se_maxlen | smallint | 列の最大長 |
se_prec | tinyint | 列の有効桁数 |
se_scale | tinyint | 列の小数点以下桁数 |
se_collatid | bigint | 列の照合順序ID |
se_xvtype | smallint | 列の型 |
se_offset | smallint | 列のオフセット |
se_bitpos | tinyint | 列のビット位置 |
se_fNullable | tinyint | 列がNULL値をサポートするかどうか |
se_fAnsiTrim | tinyint | 列でANSI trimを使用するかどうか |
se_computed | smallint | 列が計算列であるかどうか |
se_nullBitInLeafRows | int | 列の値がNULLかどうか |
動作例
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