「ターミナル」アプリ(Windows Terminal)を使いやすくする基本設定:Tech TIPS
Windows 11 2022 Update(バージョン22H2)では、標準のターミナルがこれまでの「Windowsコンソールホスト」から「ターミナル」アプリに変更された。今後は、「ターミナル」アプリの利用が増えそうだ。そこで、「ターミナル」アプリをより使いやすくするための基本的な設定を幾つか紹介しよう。
対象:ターミナルアプリ(Windows Terminal)
「ターミナル」アプリを使いやすく設定する
「ターミナル」アプリは、これまでのターミナルである「Windowsコンソールホスト」に比べて、多くの設定が可能となっている。ウィンドウサイズなど、自分の環境に合わせて使いやすく設定しよう。
Windows 11 Trends「エクスプローラーにタブ機能の追加など、Windows 11 2022 Updateではここが変わった」で解説したように、Windows 11 2022 Update(バージョン22H2)では、標準のターミナルがこれまでの「Windowsコンソールホスト(conhost.exe)」から「ターミナル」アプリ(以前は「Windows Terminal」と呼ばれていた)に変更されている。
「ターミナル」アプリは、タブでコマンドプロンプトやPowerShell、bash(WSL上のシェル)などが切り替えられるなど、Windowsコンソールホストで実行されてきたコマンドプロンプトやPowerShellに比べて機能が豊富で、さまざまなカスタマイズも可能になっている。
そこで、「ターミナル」アプリの便利な設定について紹介しよう。なお、本Tech TIPSではWindows 11 2022 Update版の「ターミナル」アプリの画面で設定項目を紹介する。動作環境によっては、設定画面や項目が異なるので注意してほしい(異なる部分については画面の注釈にて説明する)。
「ターミナル」アプリの設定を変更するには
設定の変更は、「ターミナル」アプリを起動し、タブの右側にある[v]アイコンをクリック、メニューを開き、[設定]を選択すると開く、[設定]タブで行える(「ターミナル」アプリがアクティブな状態で[Ctrl]+[,(カンマ)]キーを押すことでも[設定]タブを開くことができる)。
「ターミナル」アプリの設定画面を開く(2)
[設定]タブが開くので、左ペインのメニューで設定したい項目を選択する。右ペインに設定可能な項目が表示されるので、好みに合わせて設定を行う。設定変更後は、必ず[保存]ボタンをクリックすること。設定項目の多くは、「ターミナル」アプリを再起動した後に反映される。
設定項目は左側のメニューで切り替え可能だ。ただし、「ターミナル」アプリのウィンドウ幅が狭いと、左側のメニューが閉じられてしまうので、その場合は、アイコンで選択するか、[≡]アイコンをクリックしてメニューを表示すればよい(ウィンドウ幅を広げてもメニューが表示されない場合は、[≡]アイコンを一度クリックするとよい)。
なお、設定を変更したら必ず、[保存]ボタンをクリックすること。[保存]ボタンをクリックせずに[設定]タブを閉じてしまうと、変更した設定が反映されないので注意してほしい。
起動時に開く既定のプロファイルを変更する
「ターミナル」アプリが起動した際に開くプロファイル(コマンドプロンプトやPowerShellなど)は、デフォルトではPowerShellになっている。これを、コマンドプロンプトやbashに変更したい場合、[設定]タブの[スタートアップ]画面を開き、「既定のプロファイル」欄のプルダウンリストで、起動時に開きたいプロファイルを選択すればよい。
既定のプロファイルを変更する
デフォルトでは、起動時にPowerShellが開く設定になっている。これをコマンドプロンプトなどに変更したい場合は、[スタートアップ]画面の「既定のプロファイル」欄のプルダウンリストで選択すればよい。
Windows 10/11のサインイン後に「ターミナル」アプリを自動起動する
頻繁に「ターミナル」アプリを使った作業を行うのであれば、Windows 10/11の起動時に自動起動するように設定しておくとよい。
それには、[設定]タブの[スタートアップ]画面を開き、「コンピューターのスタートアップ時に起動」欄のスイッチを「オン」にすればよい。逆に自動起動を止めたい場合は、このスイッチを「オフ」にする。
「ターミナル」アプリを自動起動する
Windows 10/11のサインイン後に自動起動するようにしたい場合は、[スタートアップ]画面の「コンピューターのスタートアップ時に起動」欄のスイッチを「オン」にすればよい。
URLの自動検出を「オフ」にする
デフォルトの設定では、「ターミナル」アプリ内に表示されているテキストからURLが自動検出され、[Ctrl]キーを押しながらクリックするとWebブラウザを起動し、そのURLが開くようになっている。
コマンドを実行した際のメッセージ内にあるURLを手軽に開けるため、便利な面もあるが、用途によっては誤操作につながることから、この機能を無効化したい場合もあるだろう。その場合、[設定]タブの[操作]画面を開き、[URLを自動的に検出して、クリックできるようにする」のスイッチを「オフ」にすればよい。
URLの自動検出を「オフ」にする
デフォルトでは、コマンド実行時などに出力されたURLが自動的に検出され、クリック可能になる。[Ctrl]キーを押しながらURLをクリックすると、WebブラウザでURLが開くようになっている。これを無効化したい場合は、[操作]画面の「URLを自動的に検出して、クリックできるようにする」のスイッチを「オフ」にする。
前回閉じたウィンドウ状態で次回開く
毎回、複数のタブを開いて作業を行う場合、前回と同じタブが開いた状態で「ターミナル」アプリが起動すると便利だ。
それには、[設定]タブの[スタートアップ]画面を開き、「ターミナルの起動時」欄のプルダウンリストで[前のセッションからウィンドウを開く]を選択しておけばよい。
前回閉じたウィンドウ状態で次回開く(1)
デフォルトでは、「ターミナル」アプリを閉じて、再度、起動すると、[スタートアップ]画面の「既定のプロファイル」欄のプルダウンリストで選択したプロファイルのタブが開いた状態となる。これを閉じた際のタブ状態を復元して起動できるようにするには、[スタートアップ]画面の「ターミナル起動時」のプルダウンリストで[前のセッションからウィンドウを開く]に変更すればよい。
「ターミナル」アプリを閉じても、次回には閉じる前のタブの状態で「ターミナル」アプリが起動する。ただし、実行していたコマンドの状態などは維持されないので注意してほしい。
「ターミナル」アプリ起動時のウィンドウサイズを設定する
「ターミナル」アプリは、デフォルトでは列(横)方向が120文字、行(縦)方向が30行のウィンドウサイズで開かれる。作業によってはウィンドウサイズを狭めたり、逆に広げたりしたいのではないだろうか。
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