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Terraform 1.4が公開 実行結果のUI改善や新規リソースを追加:「null_resource」の代替となる「terraform_data」を追加
Hashicorpは「Terraform 1.4」の一般提供を開始した。
Hashicorpは2023年3月8日(米国時間)、構成管理ソフトウェアの最新版「Terraform 1.4」の一般提供を開始した。
Terraform 1.4で追加された機能
「Terraform Cloud」におけるユーザーインタフェースの改善
Terraform Cloudの主要機能としてTerraformの実行結果を視覚化する機能がある。同機能の対象は、連携したバージョン管理システム、API経由の実行結果に限られていた。Terraform 1.4では、Terraform CLI(コマンドラインインタフェース)も対象となり、Terraform Cloud上でCLIの実行結果が視覚化される。
Open Policy Agent(OPA)のサポート
Open Policy Agentは、一貫したポリシーの適用を支援するオープンソースの汎用(はんよう)ポリシーエンジンだ。「Rego」と呼ばれる宣言型言語を用いることで、ポリシーをコードで管理できる。
Terraform 1.4では、OPAを適用している場合、コマンドの実行結果にOPAポリシーの評価結果が表示される。
「terraform_data」リソースの追加
Terraformでは、複雑な依存関係や設定の管理を目的としたユーティリティープロバイダー「Null」が提供されており、何もしないリソースである「null_resource」が利用できる。Terraform 1.4では、null_resourceと同等の機能を持つ新しいリソース「terraform_data」が追加された。
null_resourceを必要とするユースケースでは、terraform_dataを利用することで、null_resourceを利用するためのダウンロード、設定が不要となった。
variable "revision" { default = 1 } resource "terraform_data" "replacement" { input = var.revision } # This resource has no convenient attribute which forces replacement, # but can now be replaced by any change to the revision variable value. resource "example_database" "test" { lifecycle { replace_triggered_by = [terraform_data.replacement] } }
terraform_dataの利用イメージ
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