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あいおいニッセイ同和損保のクラウドPBXが稼働、代表電話を050番号化、478拠点にスマホ1万1000台羽ばたけ!ネットワークエンジニア(64)

あいおいニッセイ同和損保のクラウドPBXが、2022年10月に稼働した。0AB-J番号(03/06などで始まる電話番号)、固定電話機の廃止を特徴とするクラウドPBXは「柔軟な働き方の実現」や「事業費効率化」という目的を達成できたのだろうか。

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 「あいおいニッセイ同和損害保険」(代表取締役社長:新納啓介氏、以下「あいおいニッセイ同和損保」)は、2022年1月、場所にとらわれない柔軟な働き方と事業費効率化のため、クラウドPBXを2022年10月から導入することを発表した。

 その特徴は、03(東京)や06(大阪)などで始まる固定電話用番号(0AB-J番号)の代表電話を全てIP電話用の050番号に変更すること、固定電話機を全廃しスマートフォンのみを電話端末として使うことだ。

 導入から半年たった2023年4月時点でどのような状況か、総務部総務グループ 担当次長 土師邦義氏に話を伺った。

参考記事:固定電話と0AB-J番号を廃止! あいおいニッセイが新しい企業電話のモデルに

478拠点にスマホ1万1000台、固定電話機ゼロ

 クラウドPBXの対象は営業部門と本社などのスタッフ部門で、拠点数は478拠点に上る。CTI(Computer Telephony Integration:電話と顧客データベースの連携などをするシステム)を利用している損害サービス部門は対象としない。図1がその概要構成だ。


図1 あいおいニッセイ同和損保 クラウドPBXシステム概要構成。固定電話機が不要になるだけでなく、各拠点に電話回線を引き込む必要がなくなるのが大きなメリット

 代表電話のグループに登録されているスマートフォンは、在宅勤務中でもオフィスにいる時と同様に、代表電話に着信した電話に出たり、代表電話番号を発信元番号として外部に電話をかけたりできる。場所を選ばない働き方ができるのだ。

 050番号はクラウドPBX側に集中して持てるので、各拠点に電話回線を引く必要はない。電話回線を収容する装置も、固定電話機も不要なため、設備コストを削減できる。

 移行の仕方は大胆で、顧客や取引先に0AB-J番号から050番号への変更をていねいに事前周知した上で、2022年10月1日にWebサイト上の電話番号や印刷物の電話番号を一斉に050番号へ切り替えた。土師氏によると、代表番号が050になることに抵抗感のある顧客などがいるのではないかと心配したが、杞憂(きゆう)に終わったそうだ。

 050番号への変更と同時に、対象となる全スマートフォン1万1000台がクラウドPBXの利用を開始した。

 大胆さの一方で慎重さもある。従前からの契約書や印刷物には0AB-J番号が記されているため、その番号に電話がかかってくることがある。そのため、現在はクラウドPBXの050番号と旧来のPBXの0AB-J番号を並行運用している。状況を見ながら徐々に旧来のPBX、0AB-J番号を減らしていくそうだ。

使いやすい通話アプリで電話対応を効率化

 クラウドPBXの導入効果として、場所を選ばない働き方ができるようになっただけでなく、電話の利用が効率化されたという。まず、通話アプリを使った電話の転送が固定電話機を使っていたときより操作が簡単で便利になった。

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