ニュース
IBM、ポスト量子時代に備えるエンドツーエンドのQuantum-Safe(耐量子)テクノロジーを発表:政府、大企業の重要機密を保護
IBMはエンドツーエンドのQuantum-Safe(耐量子)テクノロジーを発表した。包括的なツールと機能、ポスト量子時代の脅威に備えて機密データを耐量子テクノロジーへ移行するための戦略の指針となるロードマップも公開した。
IBMは2023年5月10日(米国時間)、同社の年次カンファレンスで、政府や企業の機密データを保護するためのエンドツーエンドQuantum-Safe(耐量子)テクノロジーを発表した。Quantum-Safeテクノロジーに関する包括的なツールと機能を提示しており、政府や大企業が耐量子テクノロジー時代に向けて移行を準備する際に役立つという。
急速に進歩する量子技術は、ビジネスや科学の進化を加速させる反面、現在広く利用されているセキュリティプロトコルも量子コンピュータで解読される可能性が高まっている。
IBMはこれまで培ってきた暗号化、量子コンピューティング、重要インフラストラクチャなどの広範な技術を踏まえ、IBM Quantum Safeテクノロジーを発表した。Quantum Safeテクノロジーの主要機能は次の通り。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 1ミリ秒AI推論と耐量子暗号技術を備えるメインフレーム「IBM z16」発表
IBMは、Telumプロセッサを採用した「IBM z16」を発表した。トランザクションの実行中にAI推論が可能なオンチップAIアクセラレーターや、大規模な量子コンピュータが実用化された将来の脅威からもデータを保護するという耐量子暗号技術を備える。 - 「スマホの次」は何が来る? NRIが2028年までのIT市場を予測「6G」「耐量子計算機暗号」なども
野村総合研究所は、ITに関連する主要産業に関する2028年度までの国内市場の動向分析と市場規模の予測を発表した。「通信サービス」「デバイス」「メディアと広告」「マーケティング」「データ流通」「プライバシーとセキュリティ」「HR Tech」について取り上げている。 - ソフトバンク、Sandbox AQと共同で量子コンピュータでも破れない暗号化技術の早期実装を目指すと発表
ソフトバンクは2022年3月23日、Sandbox AQと、量子コンピュータの計算速度に耐えうる暗号化技術に関する実証実験を行うためのパートナーシップ契約を締結したことを発表した。