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LTOテープの年間出荷量が2022年も増加の「なぜ?」「買っているのは誰?」高評価の理由

オープンテープフォーマット「LTO」の技術提供企業であるHPEとIBM、Quantumは2022年第4四半期までの年間出荷数をまとめたテープメディア出荷レポートを発表した。

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 オープンテープフォーマット「LTO」(Linear Tape Open)の技術提供企業であるHPEとIBM、Quantumは2023年5月31日(米国時間)、2022年第4四半期までの年間出荷数をまとめたテープメディア出荷レポートを発表した。

 同レポートによると、2022年に出荷された総テープ容量(圧縮時)は148.3エクサバイト(EB)であり、前年比を0.5%上回った。出荷量の継続的な増加の背景にはハイパースケーラーや企業によるLTOテープ技術への継続的な投資があり、大量のデータを管理、保存する上でLTOテープが提供する価値と利点が認識されていることが伺える。

 Quantumでセカンダリーストレージのゼネラルマネージャーであるブルーノ・ハルド氏は次のように述べている。

 「LTOテープの出荷容量は2022年にさらなる記録を達成し、他のストレージ技術が出荷量を減少させる中で優れた成績を収めた。ハイパースケーラーや企業の顧客は、データ保護やアーカイブのための低コストで安全かつ環境に優しいデータストレージとしてLTOテープを高く評価している。業界リーダーのQuantumは、変化する顧客ニーズに応え、LTOテープの機能を改善し革新するための取り組みを続けている。LTOテープの固有の利点と組み合わせることで、今後数年間にわたってLTOテープに寄せられる関心と成功は継続するだろう」

 世界中のビジネスリーダーや技術リーダーがデータストレージと管理の新たなトレンドを追跡するなか、LTOテープ技術は非構造化データの非構造化データの急激な増加でもたらされる課題に対する効果的なソリューションを提供すると同時に、コスト削減と環境の持続可能性の面で、大きな価値をもたらしている。さらに、LTOテープはランサムウェアやマルウェアに対する保護の解決策として、データのエアギャップコピーを安全に保管する場所を提供している。

 調査会社エンタープライズストラテジーグループのプラクティスディレクターであるクリストフ・ベルトラン氏は次のように述べている。

 「LTOは、エアギャップと長期データ保存を必要とする顧客にとって引き続き高い価値を持ち続けており、これが企業需要の回復を促す要因の一つになっている。ランサムウェア保護において、低コストで安全な解決策でもある」

 最も新しいLTOの世代は「LTO-9」で、最大45TB(圧縮時)のテープカートリッジストレージ容量をサポートするよう設計されている。LTO-9ドライブは、LTO-8カートリッジとの包括的な読み取りおよび書き込み互換性を提供するとともに、多層セキュリティをサポートするハードウェアベースの暗号化、WORM機能、Linear Tape File System(LTFS)のサポートなど、前世代に確立されたさまざまな機能も備えている。2022年9月、LTOプログラムは第14世代テクノロジーまでに、カートリッジあたり最大1.4ペタバイトの圧縮容量を達成することを目指す拡張的なLTOテープのロードマップを発表した。

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