パッチ未適用をなくしたい 世界規模でセキュリティを向上させる団体「Network Resilience Coalition」発足:Intel、AT&T、Cisco Systemsなど大手企業が参加
フォーティネットジャパンは、ネットワーキング、サービスプロバイダー、サイバーセキュリティ業界の各社が参加する「Network Resilience Coalition」を発足させたと発表した。ネットワークのハードウェアとソフトウェアの耐障害性を世界規模で向上させることが目的だ。
フォーティネットジャパンは2023年8月10日、ネットワーキングやサービスプロバイダー、サイバーセキュリティ業界の各社が参加する「Network Resilience Coalition」を発足させたと発表した。テクノロジープロバイダーやセキュリティエキスパート、ネットワーク事業者が協力して「世界経済と国家安全保障を支えるデータやネットワークのセキュリティを大幅に向上させる現実的なソリューションを提案する」としている。
「パッチを適応できておらずに被害を受けた企業があまりに多い」
Network Resilience Coalitionの創設メンバーは、Fortinet、AT&T、Broadcom、BT Group、Cisco Systems、Intel、Juniper Networks、Lumen Technologies、Palo Alto Networks、Verizon、VMwareなど。
パッチのタイムリーな展開について実績のあるインフラストラクチャベンダーと大手ネットワーク事業者が協力することで、ネットワークのハードウェアとソフトウェアの耐障害性の課題を解決し、優れたポリシーを提案することを目指すという。
Center for Cybersecurity Policy & Lawのアリ・シュワルツ氏は、「われわれはこれまでに、すでに公開されている重要なアップデートやパッチが適用されていなかったためにサイバー攻撃の被害に遭ってしまった組織をあまりにも多く目にしてきた」と指摘。Fortinetは「こうしたアップデートやパッチが適用されないという従来の問題に対処するのと同時に、ネットワークの可視性を強化してサイバーリスクの減災に取り組むよう組織に呼び掛ける必要がある」としている。
Network Resilience Coalitionのメンバーは、こうした問題の核心を調査し、テクノロジープロバイダーやテクノロジーユーザー、安全政策の策定や規制の関係者に向けた、ネットワークセキュリティを改善するための明確で実用的な提言となるレポートを共同で作成するとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「ネットワークなんて触ったことないから分からない」という人も必見 AWSを題材にネットワークの基礎が学べる無料の電子書籍
人気過去連載を電子書籍化し、無料ダウンロード提供する@IT eBookシリーズ。第105弾は、これまであまり物理的なネットワークに触れてこなかったエンジニアを対象に、AWSを用いてネットワークの基礎知識を解説する連載「AWSで学ぶクラウド時代のネットワーク基礎知識」です。新人エンジニアはもちろん、クラウドを扱う全ての人に身に付けてほしいネットワークの知識を、AWSを題材に学習します。 - 仮想ネットワークとセキュリティ構成を大規模に管理する「Azure Virtual Network Manager」一般提供開始
Microsoftは2023年3月22日、「Azure Virtual Network Manager」の一般提供を開始した。サブスクリプション、リージョン、テナント全体でグローバルに仮想ネットワークやセキュリティをグループ化、構成、デプロイ、管理できる。 - ネットワークにおける新たな展開、SSEベンダーを買収したHPE ArubaのCPTOに聞いた
ネットワーク分野は、以前よりも分かりにくくなっている。特にエンタープライズネットワーキングにはこれが当てはまる。そこでHPE Arubaの最高製品・技術責任者に、同社の技術戦略を聞いた。