生成AIチャットサービス「Bard」で何ができる? Googleが薦める10の使い方:コード生成やブレストだけじゃない
生成AIチャットサービス「Bard」で何ができるのか? コード生成やブレインストーミングだけではない、主な活用方法を10個紹介する。
Googleのユーザーエクスペリエンスチームは2023年8月10日(米国時間)、生成AIチャットサービス「Bard」の主な活用方法を10個紹介する記事を投稿した。以下、その内容を要約する。
チームはBardの活用法に注目し、人々が過去数カ月間で、履歴書の作成、トレーニングのルーチンの作成、夢見た休暇の計画などへの支援を求めてBardを使っていることが分かったという。Bardを初めて使用する場合、どのように始めればいいか分からない場合は、以下の10の方法を試してみてほしいとしている。
1.新しいことを学ぶ
興味のあるトピックについての短期集中コースを受講する。
例えば、最初のレッスンに向けて準備するためにBardにテニスについて紹介してもらったり、ホエールウォッチングに行く前にクジラに関する簡単な知識を求めたりすることができる。
2.画像を分析して関連コンテンツを作成する
写真をアップロードし、画像に関する情報を共有するか、それに基づいてコンテンツを作成するようにBardに依頼する。
例えば、会議中に撮った手書きのメモの写真を共有し、それを使って要約メールを書くようにBardに依頼する。または、前回の休暇の写真をアップロードし、Bardにキャプションを生成するように依頼することもできる。
3.草案を書く
Bardは、電子メール、カバーレター、ブログ投稿、ビジネスプランなどのコンテンツの作成を手伝う。
「ソーシャルメディアマネジャーの役割にふさわしいカバーレターを書いてください」といった簡単なプロンプトからチャットを始めると、Bardは3つの異なる草案を提示する。その中から1つ選択し、トーンとスタイル(シンプルさ、長文/短文、プロフェッショナル/カジュアル)を変更して、「Gmail」または「Google Docs」に直接エクスポートする。
Bardに就寝時の物語を書いてもらい、子どもたちに読み聞かせることもできる。
4.オプションを比較する
幅広いトピックを比較し、それらをより深く理解して最適なオプションを見つけるのに役立つ関連情報を作成する。
例えば、「革製のソファを購入するメリットとデメリットは何ですか?」と尋ねることができる。さらに、後で簡単に参照できるように、その質問の回答をピン止めすることもできる。
5.プロジェクトを開始する
Bardの助けを借りて新しいプロジェクトに取り組む。
例えば、同僚のためのサプライズ退職パーティーの計画を立てたり、5キロレースに向けて体調を整える4週間のワークアウト計画を作成したりするのに役立つ。
6.コードを生成する
人々は、コードスニペットの説明など、コーディングタスクを支援するためにBardを使い続けている。これは、初めてコーディングについて学習している場合、またはコードブロックが出力する内容を理解するためにさらなるサポートが必要な場合に特に役立つ。
7.旅行を計画する
休暇が近づいているなら、Bardに計画を手伝ってもらえる。特定の目的地に関する情報を尋ねたり、体験したい全てのアクティビティーやアトラクションを含む旅程全体を作成するよう依頼したりできる。
「私と友人のための旅行計画ドキュメントを開始します。春に1週間アイルランドを訪問する予定で、ロードトリップに行きたいと考えています」といったように詳細を共有することで、旅程をさらにカスタマイズできる。Bardは、回答時に、画像も含めて、どこに向かっているのかをよりよく把握できるようにする。そして、その回答を他の人と共有できる。
8.クリエイティブなアイデアをブレインストーミングする
創造的な課題に直面している場合、Bardは役立つ出発点になる。例えば、あなたがアーティストの場合は、Bardにスタジオの新しいキャッチフレーズを提案してもらうか、最新の作品の写真をアップロードして、Bardにタイトルを考えるのを手伝ってもらうことができる。
9.自分の考えや感情をよりよく表現する
アイデアを表現しようとしても、言葉がうまく伝わらない瞬間は誰にでもある。Bardはあなた自身の個人編集者として機能し、あなたの考えを整理し、言葉使いや文法を提案する。
例えば、Bardに友人の結婚式に出席できなかったことをおわびする返事を書くように依頼することも、単にBardに「もっと良い言い方は何ですか?」と尋ねることもできる。
10.チャットするだけ
Bardを使用するために特定のプロジェクトを念頭に置く必要はない。Bardにジョークを聞いたり、趣味や興味のあることについて話したりして、ただ楽しい時間を過ごすこともできる。Bardにお気に入りのキャラクターになって会話してもらうこともできる。
最後に、Googleのユーザーエクスペリエンスチームは「Bardを最大限に活用するには、フォローアップの質問を恐れないでほしい。何度も対話することで、Bardの受け答えをより深く理解し、トピックについてさらに学び、より生産的に会話するのに役立つ」とした。
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