Google、コンテナプラットフォームに関する3つの機能強化を紹介:コンテナを使用して新しいワークロードの拡張が容易に
Googleは強化されたコンテナ管理製品の機能を3つ紹介した。
Googleは、2023年8月30日(米国時間)、公式ブログでコンテナ管理製品の3つの機能強化点を紹介した。
コンテナ管理製品において強化された3つの機能
1.GKE Enterprise
「GKE Enterprise」は、「Google Kubernetes Engine」(以下、GKE)と「Anthos」の長所を取り入れ、統一されたコンソールエクスペリエンスを備えたコンテナプラットフォームにまとめたものだ。
同社によると、完全に管理されたプラットフォームであるGKE Enterpriseは、ユーザーがプラットフォームの管理に費やす時間と労力を減らし、アプリケーションを開発する時間を増やせるという。さらに、GKE Enterpriseはハイブリッドクラウドとマルチクラウドをサポートしているため、GKEや他のパブリッククラウド、または「Google Distributed Cloud」を使用したオンプレミスなど、環境を問わずコンテナワークロードを実行できる。
「GKE Enterpriseは、コストや人員を増加させることなく、分散チームがビジネスクリティカルなワークロードを大規模に実行することを、より迅速かつ安全にする。実際にGKE Enterpriseは顧客の生産性を45%向上させ、ソフトウェアのデプロイメントにかかる時間を70%以上短縮するなどの成果を上げている」(Google)
2.GKEにおけるTPUサポート
新しいCloud TPU v5eは数万チップまで拡張できる。Cloud TPU v5eは、Cloud TPU v4と比較して、1ドル当たりの学習性能が最大で2倍、推論性能は最大で2.5倍向上している。
GKEでワークロードを実行すると、需要が高まったときにはスケールアップし、需要が低下したときにスケールダウンすることで、貴重な計算サイクルを節約できる仕様となっている。
また、TPUのサポートに加えて、GKEでNVIDIA H100 GPUを搭載したA3 VMのGAサポートを追加する。
3.GKEとCloud RunのDuet AI
Googleは2023年初め、Google Cloudに「Duet AI」を導入した。そして、GKEや「Cloud Run」を含むGoogleのランタイムにもDuet AIが導入されることとなった。Duet AIは、Google Cloud上でコンテナを実行するプラットフォームチームが、日常的に遭遇する手作業や繰り返し作業の多くを削減できるよう支援する。GKEとCloud RunのDuet AIはプレビュー版で利用可能だ。
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