Node.jsの最新版「Node.js 22」リリース、V8エンジンのアップデートなど機能強化:2027年4月までサポート予定
Googleの「V8」JavaScriptエンジンで動作するサーバサイドJavaScript実行ランタイムの最新版「Node.js 22」が公開された。
OpenJS Foundationは2024年4月24日(米国時間)、Googleの「V8」JavaScriptエンジンで動作するサーバサイドJavaScript実行ランタイムの最新版「Node.js 22」を公開した。
Node.jsのリリースサイクルでは、Node.js 22は現在、「Current」(現行)リリースであり、2024年10月から「LTS」(長期サポート)リリースに移行し、2027年4月までサポートされる。
既存のNode.js 18.xと20.xもLTSリリースであり、それぞれ2025年4月、2026年4月までサポートされる。
Node.js 22の主な変更点は以下の通り。
V8 12.4へのアップデート
V8がRelease 12.4にアップデートされ、WebAssemblyガベージコレクション、Array.fromAsync、Setメソッド、イテレータヘルパーなどの新機能が導入された。
Maglev
V8のMaglevコンパイラが、サポートされているアーキテクチャにおいて既定で有効になった。Maglevは、ライフサイクルの短いCLI(Command Line Interface)プログラムのパフォーマンスを改善する。
require()による同期ESM(ECMAScript Module)グラフのサポート
「--experimental-require-module」フラグにより、「require()」で同期ESM(ECMAScript Module)グラフがサポートされるようになった。
package.jsonスクリプトの実行
CLIフラグの「node --run
ストリームの既定High Water Mark
ストリームの既定のHigh Water Markが16KiBから64KiBに増えた。これにより、メモリ使用量が若干増加し、全体的なパフォーマンスが向上する。
Watch Mode(node --watch)
Watch Modeが安定版となった。このモードでは、監視対象ファイルに変更があると、Node.jsプロセスが再起動する。
WebSocket
これまで「--experimental-websocket」フラグで使用できたWebSocketのブラウザ互換実装が、既定で有効になった。
globとglobSync
パターンマッチ関数の「glob」と「globSync」が「node:fs」モジュールに追加され、指定されたパターンに基づくファイルパスのマッチングにこれらの関数を利用できるようになった。
AbortSignalの生成パフォーマンスの向上
「AbortSignal」インスタンスの生成効率が向上し、「fetch」とテストランナーのパフォーマンスが大幅に改善された。
なお、Node.js 18.xがサポート終了まで約1年となったことから、OpenJS FoundationはこのバージョンのNode.jsのユーザーに、Node.js 20.xや22へのアップグレードを計画し始めることを勧めている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- Node.jsの最新版「Node.js 21」が公開
Googleの「V8」JavaScriptエンジンで動作するサーバサイドJavaScript環境の最新版「Node.js 21」が公開された。 - Node.jsの最新版「Node.js v20.6.0」が公開 「Node.js 16.x」はサポート終了へ
Googleの「V8」JavaScriptエンジンで動作するサーバサイドJavaScript環境の最新版「Node.js v20.6.0」が公開された。 - JavaScript/TypeScriptアプリ用オールインワンツールキット「Bun 1.0」が公開
JavaScriptおよびTypeScriptアプリケーション用オールインワンツールキット「Bun 1.0」が公開された。