PoCから本稼働までの時間を短縮 日立製作所の子会社が生成AIの構築/運用フレームワークを提供開始:AIワークロードの構想から展開までのギャップを埋める
Hitachi Digital Servicesは、生成AIの開発、運用フレームワーク「R2O2.ai」の提供を開始した。効率的にデータを適応でき、モデルの再利用性を高め、より目的に特化したソリューションの展開を可能にするという。
Hitachi Digital Services(日立製作所の米国子会社)は2024年10月9日、生成AI(人工知能)の開発、運用フレームワーク「R2O2.ai」の提供を開始すると発表した。AIワークロードの構想から大規模な展開までのギャップを埋めることを目的として設計されている。同社はこのフレームワークで「Reliable」(信頼性)、「Responsible」(責任性)、「Observable」(観測性)、「Optimal」(最適性)を実現するとしており、名称はこれらの頭文字をつなげたものとなっている。
PoCから本稼働までの時間をどれぐらい短縮できるのか?
R2O2.aiは、Hitachi Digital ServicesのAIソリューション導入に関する経験を反映した、25個以上のカスタムモデルで構成されている。同社は「効率的にデータを適応でき、モデルの再利用性を高め、より目的に特化したソリューションの展開を可能にする」としている。
本フレームワークを利用することで、これまで数カ月かかっていたPoC(概念実証)から本稼働までの移行が数週間で完了するという。また、AIモデルを導入するための包括的なソリューションも提供しており、ビジネスや業界の重要な課題への対応や、業務効率の向上、ダウンタイム削減、倫理基準の順守を可能にするとしている。
すでに導入事例もあり、米国の車両運行会社では、R2O2.aiを活用して車両の故障を事前に予測し、修理を指示することで、車両全体のダウンタイムを削減した。英国の病院では、R2O2.aiで開発したモデルを導入して入退院を予測し、退院までの時間を大幅に短縮してベッドスペースの管理と患者ケアを改善させた。
なお、2024年10月時点では同フレームワークはHitachi Digital Servicesが海外向けに提供するものであり、日本での提供は未定。
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