ITフリーランスエンジニアに聞いた「フリーランス新法のここが良い」、最も多い回答は? PE-BANK調査:いよいよ11月からスタート
PE-BANKは、ITフリーランスエンジニアを対象に実施した「フリーランス新法に関する実態調査」の結果を発表した。取引先とのトラブルを防止できると期待する声がある一方で、回答者の約3割が新法の効果に疑問を持っていた。
PE-BANKは2024年10月24日、「フリーランス新法(フリーランス・事業者間取引適正化等法)に関する実態調査」の結果を発表した。この調査は全国のITフリーランスエンジニアを対象に実施し、360人から有効回答を得た。それによると、取引先とトラブル経験があるITフリーランスエンジニアが約6割を占めるにもかかわらず、フリーランス新法についてはフリーランス側の理解浸透が進んでいないことが分かった。
新法が定める「発注者側の義務」の中で最も評価するのは?
取引先とのトラブルの内容を見ると、金銭的なトラブルが多い。最も多いのは「報酬の支払い遅延や不払い」で49.1%(複数回答、以下同)。次いで「不当な減額交渉」(40.4%)、「追加修正の無償対応」(31.6%)が続いた。
フリーランス新法の認知度については、フリーランス新法を「あまり知らない」と回答した人の割合は32.8%、「全く知らない」が36.9%。さらに、同法を「知っている」と回答した人のうち、「全て理解している」と回答した人はわずか16.5%。PE-BANKは「フリーランス新法はITフリーランスエンジニアに十分に周知されていない現状が明らかになった」と分析している。
フリーランス新法が定める発注者側の義務の中で最も評価することでは、「報酬支払期日の設定と期日内の支払いの徹底」(63.3%、複数回答)、「書面などによる取引条件の明示」(60.6%)、「禁止行為の是正」(46.8%)がトップ3で、金銭トラブルを解決する項目が評価されていた。その半面、フリーランス新法が施行されても、発注者とトラブルなくより円滑な取引ができるようになるとは「あまり思わない」と回答した人が28.4%、「全く思わない」が6.4%。その理由としては、「新法で定められても立場が弱く、不当性を感じても取引先に打診できるか不安」(57.9%)や「企業側に新法について理解浸透するのかが不安」(47.4%)との回答が多かった。
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