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30万レコードを「欠落なく、約1カ月で」クラウドへ 東レ系はDB移行をどう進めた?東レ・ファインケミカルが60種類の業務データベースを移行

東レ・ファインケミカルは、約30万件のレコードを抱える業務データベースを、データ欠落を防ぎながら約1カ月でクラウドサービスに移行した。同社は何を重視し、どのように実現したのか。その取り組みを紹介する。

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 化学メーカーの東レ・ファインケミカルは、工場内のオンプレミスサーバ(以下、工場内サーバ)で運用してきた約60種類の業務データベースをクラウドサービスに移行した。移行対象は約30万件のレコードに加えて、各レコードに添付したレポートなど約25GB分のファイルだ。

 東レ・ファインケミカルは、工場設備の点検や修理、保全などに関する情報(設備管理情報)を蓄積する業務データベースをジャストシステムの「UnitBase」で構築し、工場内サーバで運用していた。東レグループ全体で既存システムをクラウドサービスに移行する方針が定まったことに加えて、セキュリティ水準や災害時の事業継続(BCP)を強化する必要性も高まったことから、業務データベースを運用する仕組みも見直すことにした。

「約30万レコードのクラウド移行」を1カ月で完了 どう実現したのか?

 見直しの結果、東レ・ファインケミカルはクラウドサービスに業務データベースを移行した。約30万件のレコードを約1カ月で移行したという。具体的にどのように進めたのか。

 移行先となるクラウドサービスの選定に際して、東レ・ファインケミカルは約30万件のレコードを欠落なく引き継げることを最も重視した。加えてシステム全体の信頼性やセキュリティ管理体制の充実度、操作性、ランニングコストなども評価し、ノーコードで業務データベースを構築できるジャストシステムのクラウドサービス「JUST.DB」を採用した。

 東レ・ファインケミカルは2024年12月に、業務データベースのクラウドサービスへの移行に向けた検討を開始し、約1年かけて移行の準備を進めた。実際の移行作業は約1カ月で完了し、国内4カ所(滋賀県守山市、愛媛県松山市、千葉県市原市、愛知県東海市)にある工場への展開を終えた。

 JUST.DBでの業務データベース構築やデータ移行は、システム専門部門ではない事業部門の担当者が主導した。導入後は、生産部門や品質保証部門、技術開発部門など約300人が、設備管理や保全業務に関する情報を共有、管理するためにJUST.DBを利用している。

全文検索とモバイル活用で業務を効率化

 従来のUnitBaseでは、各レコードに添付したレポートなどのファイルの内容を検索できなかった。JUST.DBの全文検索機能によって添付ファイルの中身まで検索できるようになり、過去の技術知見を探しやすくなったという。

 在庫管理にも効果があった。従来は「Microsoft Excel」で四半期ごとに実施していた棚卸し業務をリアルタイム化。現場のモバイルデバイスで在庫情報を登録、更新できるようにした。これにより現場で在庫状況をすぐに確認できるようになり、設備管理の業務判断を迅速に下せるようになった。

 東レ・ファインケミカルは今後、東レグループ内や取引先との情報共有にもJUST.DBの利用範囲を広げて、設備管理業務の効率化やグループ内外との連携強化を進める方針だ。ジャストシステムは2026年5月26日に、この導入事例を発表した。

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